諦めた超絶スラップベースの道 勝ち目のない現実を受け入れるのもまた面白い

ベースと絶望の受け入れ

 

超絶スラップ道の諦め

 

これは本当、自分の中での結構な大ごとだったかもしれません。

 

一時期、様々なハッタリ技の習得や高速スラップにハマり、そちらな技巧派を目指していたこともあるわたくし。

 

しかし、ある人の演奏を目の当たりにした際、

 

「あぁ、うん」

「これ無理だ」

「一生勝てない」

 

一瞬で悟ってその道を諦めました。

 

その方の何が凄いって、ただ速いとかテクニカルなだけって話じゃなくて、めっちゃくちゃ音にもドスが効いてたんですよね。

 

「音とグルーブだったら俺が!」なんて言い訳は許してくれません。

技巧はもちろん、迫力もノリも何もかもが遥か上。

 

勝てる要素が1mmも思い浮かばないという圧倒的絶望感。

10年本気で取り組んだとしても絶対に勝てないであろう説得力。

 

「俺って実はスラップ苦手だよなぁ・・」なんて本音も持っていた自分。

それを隠すため、誤魔化すために技巧を習得しようとしていた気もする弱さ。

 

つまりは本物を前にしたら勝てるわけがない。

一瞬でブッ飛ばされてしまうのが現実。

真の化け物相手にしみったれたハッタリなんぞ通用しないと痛感。

 

あのスラップを目撃したその日、超絶スラッパーの道を行くなど不可能だとはっきり断念した次第。

 

 

上手いつもりだったからこその圧倒的敗北感

 

前述の通り、派手なスラップスキルを身に付けようとしていた時期もある自分。

まったくできない人と比較したらそりゃ、指はけっこう動く方だとも思います。

 

直近のスラップ動画だとこんな感じ。

 

www.youtube.com

 

この動画の内容で限界ということはなく他にも色々できはしますが、ま~、前述したあの方のスラップと比較したら児戯と言っても過言ではないかなと。

 

単純比較したって意味はないし、そうやって諦めるのもどうかというのも確か。

自分なりにやれることってのもあるとは言えます。

 

でも本当、直感的敗北とでも申しますかね? 

ポキリと心が折れました。

 

技巧派を気取ろうとしていたこともあるだけに、そのあまりの勝ち目のなさ、次元の違いにこれでもかと打ちのめされたわけです。

 

無理なものに気付いてやめるとすっきりする

 

「始めてみない事には分からない!」

「すぐ卑屈になって諦めるな!」

「才能云々語るよりまず動くべき!」

 

そう考える人間である一方、

 

「まぁあれだ!どうにもならんもんはどうにもならんよな!無理無理!やっても無駄!」

 

と、こんな本音も確実に持っているわたくし。

 

もう少し言うなら、

 

「大して好きでないものは伸びない」

 

これも現実かなと捉えています。

 

あの体験があったからこそモヤモヤがすっきりしたのだから、人生というのは面白い。

 

自分の中での疑念、心底好きなのかどうかという自信のなさなど、それが明らかになったのがすごく良かった。

 

やっぱりあれです。

 

『無理なものは無理』

 

これに気付くのも凄く大事。

 

どう頑張ったってウサインボルトには勝てません。

そんな足は速くならないしスターにもなれない。

 

ましてやそこまで超絶好きじゃないなら、レベルアップの上限もたかが知れている。

努力の量、試行錯誤の量、楽しむ量、実力、どれも勝つことは不可能。

 

だったら届くわけがない理想や現実に苦しむより、もっと好きなこと、自然に継続もできることに取り組んだ方が良い。

 

方向性もより明確になって、楽しむこともできるようになると実感。

 

無い物ねだりより好きこそ物の上手なれ

 

変な話、自分がスラップを上手くなろうとしたのって、他者ありきな面を否定できない気もするところ。

 

要するに、

 

「派手なことをやって褒められたい!」

「ベース上手いって尊敬されたい!」

「もっとソロで注目されたい!」

 

こういうちょいと俗な狙いが絶対ある。

 

それが悪いわけじゃないし、むしろ必要とすら言えもするけど、でもやっぱり自分の場合、こればっかりで行こうってのはちょっとしんどくなっちゃいますね。

 

そういうのが長続きする人間じゃないなってのを強く感じます。

 

これはスラップに限った話ではなく、タッピングや超速弾き、高音弦を駆使したプレイなどにおいてもそうですね。

 

技術面において常に最先端にいようなんて自分には無理。

大それた野心にも燃えてないのだから、他者への当てつけを理由に取り組み続けるなんて不可能。

 

実際、それでボッコボコに打ちのめされました。

 

甘っちょろく逃げた話になってしまうようですが、でも本当、放っておいてもやりたくなってしまう、やらずにはいられないという、それが真に大切なことなんじゃないかと実感する次第。

 

自分の話をするならば、タッチの研究、気分爽快自己満足な速弾き、自分の好きなベースサウンドの追求など、これは誰に何を言われようと関係なく続けられます。

 

スタイルで言えば、突拍子もないアイデアを狙うには向いてないのがよく分かってますし、結局、地味に普通にやる方が好きなんだなと実感。

 

その好きなものに劣等感を抱いても意味がないし、比較ばかりを続けたり、見栄ばかり張って生きるのはしんどい。

 

出来ないものは出来ない。

伸びないものは伸びない。

無理なものは無理。

 

絶望すると案外すっきりする人間の不思議。

その分、楽しいこと好きなことが分かりやすくなるから面白い。

 

「勝ち負けとは違う価値観を持つ」という話にするのも良いですが、もっといさぎよく断ち切りたいなら、

 

『完全敗北』

 

これを受け入れるのも決して悪いことじゃありません。

 

少なくとも自分の場合、恐怖と不安に満ちながら見栄を張ってベースを弾くよりは、今の方が楽しくベースに触れることができるようになったのは確実。

 

「出来ねーもんは出来ん!」

 

心の底からこれが言えると楽になります。

 

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