スラップが上達しない根本的な原因について考える

スラップができない理由を考える

道具が悪い

 

いきなり軟弱全開な感じだけど、大真面目な話。

自ら状況を厳しくしてどうするのか、疑問を持つべき。

 

・軽トラでF1マシンに挑む

・竹刀で大リーガーの剛速球に立ち向かう

・ボーリングの球でサッカーしようとする

 

これじゃ上手くいくわけないですよね。

 

意味不明、極論のようですが、実際問題、「これでどうやって気持ちよくスラップするの?」と首を傾げてしまう機材で必死に頑張ってる人はいます。

奏法のコツ云々ではない、そもそも道具の選択を誤っている。不要な苦労を重ね、上達できるはずもない悲劇に身を費やす。

 

そこに気付かず目を向けず、

 

「才能ない・・」

 

こんな諦め方をするのは馬鹿げてます。

 

「初心者でも出来る!」なんて教則物をいくら見たって、非効率なものは非効率。スラップするに厳しいベースを使っていては、根本的にどうにもならない可能性が高くなってしまいます。

 

例えば、フレットレスのベース。多くの人がスラップには向かないイメージをすると想像。

金属感なんて求める楽器じゃない、音に張りがない、抜けてこない。ソフトな使い方をするものだと考える人の方が多いはず。

でも、それも楽器本体のクオリティ、セッティング、弾き方次第。バキバキ鳴らしやすいようにすれば、それにちゃんと応えてくれます。

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逆を言えば、どうにもならない物ではいくらやっても辛いだけ。

才能がない?根性が足りない?そんな問題ではない選択で無駄に苦しんでいる、思ったように弾けない、好きな音が出ない楽器を使ってたって、楽しくはならない。

 

気持ち良く弾ける楽器を手に入れれば、絶対に違います。上達のスピード、コツの認識、絶対に変わります。めっちゃくちゃ練習したくなるし、バンバン前進したくなります。

 

声を大にして伝えたいですね。

 

楽しくないから上手くならない

 

子供の頃のスキーの思い出と、そこで悪戦苦闘した記憶。脱線なようですが、これも大真面目な話です。

 

「どうやっても滑れない・・前に進まない・・」

 

恥ずかしさと共に、悔しくて泣きたくなりました。

いくら練習しても、全然駄目。「俺はやっぱり運動音痴なんだ・・」って絶望。恥をかき、馬鹿にされ、後ろでクスクス笑われるのかって辛くなる。

 

そんな中、

 

「どうもおかしい・・」

 

と、父親が何かを疑問に思った様子。妙な違和感を放っていたスキー板を怪しみます。

そして、潤滑剤みたいなものを試しに塗ったところ、あら不思議。嘘のようにスムーズ、楽々滑れるようになってしまいました。

 

もうほんと、

 

「ワオ!スイスイ滑れるぜ!最高じゃん!?」

 

通販番組のノリ、完全に世界が変わりました。

 

これ、実に酷い話でして、レンタルしたスキー板が古かったのか、調整不足だったのか、『板の底にべったり雪が張り付く』ってやつを借りちゃったんですよね。

 

要するに、

 

滑るわけがない。

 

無駄な努力。

 

いくら頑張っても無理なものは無理。

無駄な努力に涙をしていたと。

 

原因が分かって対処してからは、ストレスフリー。実に楽しくスキーを満喫。

絶望して泣いて落ち込んでたのとは一変、楽しいのなんの。上達もそれだけ早くなるし、面白くて仕方ない。

 

でも本当、それに気付かずあのままだったら、一体、どうなっていた事か?遠出して、恥かかされて、怒られてとか、子供じゃトラウマになっちゃいますよね。

高確率でスキー嫌いになるし、「二度とやらない!」ってなるんじゃないかと思います。

 

多少強引な繋ぎではありますが、スラップだって同じでしょう。

そもそも楽器の選択を間違ってたんじゃ、全然楽しくない。自分に合った調整をしないんじゃ、良い楽器でも台無し。加えて、アンプまでしょぼいんじゃ、さらに救いがなくなる。

 

努力の結果がちゃんと出る、報われる楽器で楽しむのが何よりですね。

 

凝った楽器は大体失敗する

 

豪華で高価なほど、音は良くなるの?アタック感が増し、抜けも抜群になるのか?どんどんスラップ向けになっていくのか?

 

「そんな訳はない」

 

話は簡単ではありません。むしろ逆に働くかもしれない?上品で綺麗な楽器になるほどスラップな方向からは離れていくんじゃないか?そんな実感があったりするから厄介。

 

自分の経験から言うなら、分かりやすい選択肢はこれ。

 

『ジャズベース』

 

変に捻らず、ストレートなのが良いですね。

 

ここで、「普通のジャズベじゃつまらない!」なんてつまらない欲を出すのは、おすすめできません。

妙な木を使ってたり、変に凝ろうとしたり、無駄に金をかけたり、小細工してるやつは、イマイチなことが多い。それだけ音もなまったり、嫌な癖が出る傾向を感じます。

 

だったら、

 

・アッシュボディ

・メイプル指板

・シングルコイル

・パッシブ

 

スタンダードな組み合わせで全く問題なし。

 

フレット数が増えると、それだけスラップの邪魔になったりもしますし、音も軽くなったり、あまり良い印象がありません。

好みの問題と言えばそれまでですが、意味も理由もなく無理にフレット数を増やすのは、自分は推奨できず。大は小を兼ねるとはいかない、選択を誤るとロクな事になりません。

 

スタンダードなジャズベの場合、ピックガード付きなのがほぼ前提これが実は、凄く美味しいポイントだったりします。

弦とボディとのスペースが大きく空いていると、それだけ弦にひっかかりやすくなったり、音の均一感を出すのが難しくなったり、扱いづらくなる面があります。

 

ピックガードが有るのと無いのとで、驚くほどに違ってくるんですよね。

ピックガードの厚みは大体、2mmとかがスタンダードだと思いますが、こだわる人は3mm、それ以上にもしたり、こういった工夫が弾き心地に大きく左右してきます。

逆に、間が大きい方が好きなら外しちゃえばいいし、その選択が容易なのは大きな魅力。より弾きやすくする為、試行錯誤していくわけですね。

 

ジャズベはスタンダードな分だけ、パーツ類も豊富。それだけ音の基準作りもしやすいし、弾き手の中での設定もしやすいのが良い。

いきなり脇道に反れて無駄に苦労するより、基本を押さえておくに越した事はありません。

 

セットアップが滅茶苦茶なのはまずい

 

スラップするならここが大事。

調整・管理が悪かったり、生音レベルで腐っていては厳しい。

 

・弦が太すぎる

・弦が古くて死んでる

・弦高が異常に高い

・ネックが反りまくってる

 

これで苦労してるなら、前時代的すぎます。

単純に弾きづらすぎて、そりゃ心も折れます。

 

確かに、弦高を下げまくるのはどうかと思います。ペチペチ、ジャリジャリ、弦とフレットの音ばかり響くのは、自分も苦手。

だからと言って、無闇に高くするのが正解とは言えません。楽器の状態に無神経なまま、それで苦労してたんじゃ世話ないって話。

自ら敷居を上げまくって挫折とか、意味不明で本末転倒。しかも初心者だったら、尚更というものでしょう。

 

「スラップできない・・」なんて腐るより、

 

「お!イケんじゃん!」

 

こっちの方が絶対楽しいし、練習もしたくなる。

 

ちょっとした手応え、きっかけを掴めば、先は明るくなります。楽しさに目覚め、急激に成長する可能性もあります。

つまらない事を前提、そのまま進もうとするのは、苦行じみています。

 

そういった意味では、

 

「弦高を全然下げられないベース」

 

欠陥を問題を抱えた楽器、それに疑問を抱ける心を持つのも、大事と言えますね。

 

用途に適してない物を使い、「才能ない・・」だの「練習が足りないのか・・」なんて無駄に落ち込むのは、ちょっと痛い奴なニオイがしてしまいます。

そんなネガティブに酔ってるより、バーン!と気持ちいい音が出る楽器を弾いた方が心も燃えるし、やればやるほど成長もしていくでしょう。

そもそもの設計、作りもよろしくない。ネックもフニャフニャ、ロクに調整できない。フレットの状態も劣悪、ストレスフルなど、そんな物を弾くのはただ辛いだけ。

 

初心者向けの楽器というのは大体の場合、

 

「プロでも心が折れるきっつい道具」

 

こういう物が多いから厄介。

 

「値段が安い=初心者向け」なんて図式など、成り立たないと考えた方が良い。

初心者向けどころか弾くのが辛くて嫌になる、思ったような音が全然出ない、弾きやすさとは対極、そんな粗悪品に心を折られるなんて馬鹿げています。

スムーズな上達を望むのであれば、しっかり調整された楽器を使い、気持ちよく音を出せた方が良い。

上手くなりたいと願うならばこそ、筆を選ばないじゃなく、目的に合った物を積極的に選んでいくべき。

 

手入れも行き届かせ、意のままに音を出せるベースを弾いていきたいですね。

 

やり方を知らない・動きを知らないのはまずい

 

情報が溢れてるこの時代、ほぼ心配はないと思います。それでもやはり、その重要性を確認しておきたいところ。

 

『動きを見る』

 

これを知らず、やらず、上達を目指すのは難しい。最重要レベルで大切な事と言えるでしょう。

手本も何もなく立ち往生・・・何していいか分からず挫折・・・諦め癖ばかりが先行・・・そんな状態に陥らないようにするには、物真似しちゃった方が色々早い。

 

例えば、

 

「親指で叩く」

 

『スラップ』という言葉があるのも、当然の現代。

確認するまでもなく、常識そのものとすら言える方法。

 

しかし、こんな超基本的な事すら分からなかった時代が存在する、奏法・選択肢として無いも同然の世界があったのが、本当の話。

スラップはおろか、チョッパーなんて言葉すらない、とある教則本には『サムピック奏法』なんて呼び名で解説されていたなんていう、そんな事実があります。

それすらありがたい情報、画期的な認識になってしまうわけですね。

 

例えば、自分が撮ったこの動画。親指のアップストロークも使用していますが、それを知らなければ、なかなか辿り着けない奏法かもしれません。

自分自身、スラップにアップダウンなんてやり方があるなんて、全く知りませんでした。

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音楽について研究する場合、耳の方に意識が行くもの。「とにかく耳コピしろ!」と、よく言われている事でもあります。

でもやはり、『目』から得られる情報というのも、物凄く大きいと声を出したい。

 

「見て真似する」

「やって理解する」

「分からない事は勉強」

 

これを全くせず、完全オリジナルの動き、スタイルを身に付けようと奮闘するのは、なかなか無謀。

音からだけ想像するのも大事ではあるけど、ヒントすら皆無の状況を楽しめるのは、超熱意を持った一部の人達の話でしょう。

 

変に遠回りするぐらいなら、動きを真似して研究する方が早い。それか、素直に習ってしまう方が良い。

「甘えるな!耳コピだ!全部耳でやるんだ!」なんて人もいそうだけれど、気持ちは分かる一方、もはや時代遅れ、時代錯誤ですらあるんじゃないかと。

音だけを聴き、全てイメージでやるというのは、相当な困難。スラップなんて言葉すらなかった時代の精神論、方法論、それを今更強制するのは疑問。

 

「情報が溢れすぎてて逆に困る・・」となるのも確かではあります。

でも、好きなプレイヤー、その憧れのサウンド、動きを知れるんだったら、その情報を徹底的に漁りたくもなるし、知りたくなるものですよね。

 

だったら、無理に遠ざけるより、好きなプレイヤーを情熱のまま研究してみる、スローにして見たり、繰り替えし聴きまくったり、ひたすら没頭していくのがおすすめ。

それでも駄目だったら、その人を研究してる他の誰かからヒントを得る、影響を受けたであろう人の情報を集めてみる、繋がりを感じるところから少しずつ広げてみるのも良い。

 

突破口は必ずあります。

 

鍛えてないから出来ない

 

前述の流れから一転、精神根性論っぽい話。でも本当、現実問題、これも大事。

楽器とは、己の体を使って演奏するもの。自分自身を『それ用』に仕上げなければいけません。ロクに鍛えもせず、いきなり完璧?そんな期待をしたって無駄。

 

ここで、わたくしの話をするならば、机の角を親指で叩いて鍛えたりなんて事を中学時代にやってました。頑丈な親指を作り上げようとトレーニング、努力、漫画なノリで楽しんでいた次第。

アホな話のようですが、そういう普段からの積み重ねというのが、意外なほど効果を発揮するものだと思います。

「練習できない・・」なんて悩んだり、腐るのでなく、楽器を持ってなくても練習できる、鍛える事ができる、日常生活からも蓄積できるようになれば、絶対違います。

 

『楽器を弾ける体作り』

 

これが本当に大事。

 

挫折なんてかっこいい言葉なんか当てはまらない、そんな努力も積み重ねもない、それじゃ何やったって上手く行くわけがない。短期的に考えたり諦めず、長期的に地道にやっていくのが重要。

 

千里の道も一歩からってやつですね。

 

好きこそ物の上手なれ!

 

身も蓋もなくひっくり返すようですが、そこまでの情熱が湧かないようなら、

 

『特に必要じゃない奏法』

 

こう考えちゃうのも選択肢の一つ。

 

別に、スラップできる奴が偉いわけじゃありません。無理してやる必要もないし、無駄にかっこつけたって意味なんかない。

嫌味皮肉でも何でもなく、自分の好きな事、やりたい事をやるのが一番。

 

「スラップ上手くなりたい!」

「じゃあどうすればいい?」

 

「スラップ好きになる」

 

基本中の基本でしょう。本当に好きなら、勝手に研究するだろうし、上達もします。

 

ただ、前述したスキー板の話のように、道具を誤ってるとそれが理由で嫌いにもなる可能性があるから怖い。それじゃ勿体ないし、悲しいですよね。

道具に足を引っ張られてしまう、そんな原因で諦めてほしくはない。

 

上達しない理由、要素をさらに追加するのであれば、

 

・凄い音を知らない

・良い楽器を知らない

 

これも深刻な問題だと声を大にしたいですね。

 

自分が愛用する、ジラウドフルチューンのベース。これをフルレンジのシステムで叩いてみれば、一発で分かります。確実に世界が一変、上達のスピードも激変します。気持ち良すぎて、ずっとスラップやってられます。

 

良い物に触れるからこそ、好きになる。それを知ってるからもっと好きになれるって、絶対にある。滑らないスキー板で必死に涙するぐらいなら、スイスイ滑るスキー板で楽しむべき。

スラップやりにくいベースで頑張るより、スラップめっちゃくちゃ良い音がするベースを弾いた方が、人生豊かで幸せになれます。

それでも駄目、スラップやる気にならないなら、そりゃ向いてなかったって判断をして、素直にもっと好きな事をやった方が良い。

 

楽器上手くなるにはどうしたらいいか?何からやるべきか?何を選択すべきか?答えは簡単。

 

「全部やれ」

 

思い付くもの全て、手を出せばいい。とことんまでやって、燃え尽きるもよし。さらに燃え上がって、求道者になるもよし。欲張らず、テキトーに楽しむもよし。

 

落ち込み含めて、一歩ずつ前進。

前に進み続けてりゃ、必ず上手くなれますよ。

 

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