ベース購入自分ルールを考える
幾らでも出す!はもうやめた
すでに納得いくベースを持ってる事が大きいですが、それ以上に抵抗が生まれてしまった考え方、
「良い物だったら幾らでも出す!」
これが本当、自分の中から無くなってきた実感があります。
例え、欲望の限りを尽くし、300万円のベースをオーダーしたとしても、それがどこまで良い物になるかは分かりません。
真に満足できるか、他に何も欲しくならないか、限りなく微妙。
良い楽器になるどころか、変な方向に張り切りすぎたり、肝心の実用性がイマイチになってしまう可能性もあります。
超絶厳選に厳選を重ねたとしても、狙い通りになるのかどうか、理想を実現できるのか、正直かなり怪しい。
散々色々やった結果、
こうなっても何も不思議じゃないから怖い。
ベース本体にこれから何百万円、一千万円なんて出すぐらいだったら、もっと音楽を楽しめる方に投資したくなるのが、今の心境。
・夢があるかと思いきや実はもうそこに大した夢なんて存在しない
・自分のつまらない欲望だけを満たして終わりじゃ何か悲しい
・いくら贅沢にお金を出しても誰かに丸投げじゃ結局は満たされない
こんな事を考えるようになった次第。
高価な定番は求めない
普通のジャズベ・プレベが良いとは言っても、非常に高価な物もある世の中。50万円ルールを超えてくる事だって、決して珍しくありません。
状態の良い60年代フェンダーともなれば、100万円も超えてきます。定番に落ち着くのは、至極当然の選択肢。しかし、それら高価な物も視野に入れるのかどうか?
「定番スタイルなら30万円までにしたい」
ジャズベ・プレベだったら、50万円なんて出したくはないのが、自分の本心。
元々はバリバリのアンチフェンダーだった身。「定番品なんか絶対に使いたくない!」って名残もありそうです。
どんなに良くたって50万円は出さない、それを超えたら何かおかしい、妙な付加価値が付いてる、そんな気持ちになってしまうのが正直なところ。
勿論、良い物を求めるならば、それなりに高価になっていってしまうのは、当たり前の話。
良質な木材が入手困難になっている噂も多いこの時代、様々な困難の中でも誇りとこだわりを持って製作をしているならば、高額になっても納得するしかありません。
それでも、自分としてはやはり、そこまで高価な楽器は求めたくない。
特に、フェンダースタイルであるならば、道具的な方向に徹してもいい。妙な化粧も飾りも要らない、そんな見方をしてしまうかなと。
・様々な物欲が湧いてしまうからこそコントロールしたい
・高い楽器をバ~ン!と買うのが格好いいなんて流れから逃れたい
・スタンダードな楽器に付加価値は求めないようにしたい
この意識は捨てないようにしたいですね。
せっかくの定番スタイルなら必要な部分だけに特化したい。
妥当でつまらない選択なのかもしれないけど、悩みは確実に減ります。
遠慮なく手を出せるベースの方が良い
「どういうベースがおすすめ?」
という問いがあったとして、自分が思い付くのはまずこれ。
『頑丈である事』
大金払ってネックがフニャフニャとか、全く笑えません。
一方、具体的にそれが何なのか、どうしたらそういう物を手に入れられるのかって、実のところ、よく分からなかったりもします。
高価な物だろうと、暴れるネックは暴れますし、安定するかどうかは管理次第なんじゃないかと思うのも本音。
「最高のネックを作るには100万円が必要!」なんて言われたとしても、「はいそうですか。じゃあお願いします。」とはならないし、それだって本当にめちゃくちゃ素晴らしく良い物になってくれるのかどうか、そんな保証はありません。
直るか直らないか、直してくれる人がいるか自分で直すか、楽器がそれに応えてくれるかどうか、そこが大事だと認識しておく方が現実的。
高価である事が絶対なわけではない。自分に必要な要素だけを求めるなら、そもそも異常な高額にはならない。高価すぎるほどむしろ、何かがおかしくなる傾向がある。
定番の良さ、価値にも気付けている今、そんな事をより強く感じてしまいます。
良い音かどうかって話にしても、これもまた色々微妙なところ。作り手の意図が介入しすぎた仕上がりになってるのは、正直苦手。
自分自身の好みに合わないなら、ハイスペックも高価もクソもない。
7万以下で買えるようなベースに、40万のやつが圧倒的敗北をした経験もあります。
その7万円君も100万円様にはさすがに負けるかって、これがまた、そんな事もないから怖い。好みと使いようによっては案外、あっさり勝ってしまう可能性もあるわけですね。
100万円分の価値があろうがなかろうが、自分的にはもう、そういうのは扱いきれない逸脱した別物として認識。
高価な分、扱いにも神経質になったり、極めてシビアな管理が要求されるなど、もしそんな楽器を掴んでしまったら、本末転倒な気がしてしまいます。
怪物化した理想と物欲からルールが守ってくれる
あれこれとまぁ、それらしく格好つけてますが、要はこれ。
『金がない』
ベース本体にはもうそんな金かけてられないなってのが一番の理由。
10年弾き込んできたし、これからも一生使えるだろう楽器を持ってる今、そうする意味も感じなくなってしまったのが、物凄く大きい。
だからこそ、一定のルールを設けておくと助かります。
「良い物には幾らでも!」で際限なく悩むのは、もはや馬鹿馬鹿しい。決められたラインの中、如何に楽しく豊かな選択ができるか、それを大切にしたい。
50万って時点ですでに十分高価、違和感を覚える人もいるとは思います。30万だって要らない、もっと少なくても十分と言うのも分かる話。
自分が所有している中では安価な部類に入る、ジラウドのメビウスJBフレットレスなんかも、そんな存在。
縁あって10万円台で譲ってもらえたこのベース。倍以上の価格の物に負けるかどうかって、全くそんな事ありません。
シンプルな分だけ素直で強い、好きな一点を追求した場合、高価な楽器だろうと余裕で超えてしまったりもするから、楽器は奥が深い。
『過ぎたるは猶及ばざるが如し』
皮肉的で悔しくもある、この言葉。
必ずしもスーパーハイスペックが勝つわけではない、それが現実。
結局、楽器は人が弾いてなんぼ、それ以上の物にはなれず。
過ぎたるを求めるならば、自らを高めるしかない。絶対、そこからは逃れられないし、一生続くテーマ。お金を出して満足できる事には限界がある、それを心底痛感。
と、こんな事を考えていると、物凄く複雑で難しい事に挑んでる気分になってきますが、実のところは逆ですよね。
エレクトリックベースって、そんなとんでもない投資などせずとも、素晴らしく楽しむ事ができる楽器。一生における追求、どこまでも続く可能性を掴む事すら出来るかもしれない存在でしょう。
・50万を超えてるベースはもうその時点で候補外
・エフェクターも5万円以上なら完全対象外
・3m1万円以上なんてケーブルは目にも入らない
こんな感じで決めておくと、気持ち的にかなり変わります。
高価な楽器に救いを求めるの一つの道ですが、そもそもの部分、自分自身が真に何を求めているのか、その根本にしっかり触れておきたい。
「極上だと思ってた物が実は良くも何ともなかった」
これに気付いた上、ルール設定もしておくと本当、散財って減ります。
上を上を!と見ていたはずが、楽器・道具としての価値は劣悪、中堅・安物にすら劣る物だったとか、そんな話が幾らでもありそうです。
誰かの言葉を頼りにするのではなく、実際に経験して答えを出すのが何よりですね。
『良いか悪いか好きか嫌いか必要か不要かは自分で決める』
これが一番!
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