BAGENDのスピーカー
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前回、パワーアンプについて触れたので、今回はスピーカーについて。
ベースに使用するスピーカー、その中でもバグエンドが一番のお気に入り。ARTと同じく、他を探す気がほぼ無くなってる感じ。ただ、何となく続いてしまったARTとは異なり、こちらは最高峰かなって印象が強い。厳選の結果、辿り着いたと言える。
エピファニ、アギュラー、ヤマハ、PJB、EBS、トレースエリオット、GK、マークベース、アンペグ、サーウィンベガ、ワーフェデール、バーガンティノ、アキュグルーブ、国産ハンドメイド、他にも何か持ってた気がするけど、「一番好きなのはバグエンド」と即断言できる。
中でも15インチの同軸タイプが最高に好き。
このスピーカーの何が好きかって、音が全部繋がる感じが良い。ウーハーとツイーター、対極なこの二者を上手く料理するってのは、想像以上に難しいのだと思う。
弾くポジションによって露骨に分離してしまう、幅広い音域を使うにはどうにも繋がりが悪い、ブン!って成分とジャリ!って成分がバラバラに聴こえるなど、そういうのは弾いてて疲れる。バグエンドはその辺の塩梅が非常~に良い感じ。
見た目は完全に15インチオンリー。それだけって潔さ。しかし、イメージされる鈍臭そうなそれとは全く次元が異なる。
異なる口径を組み合わせたり、小~中口径を複数載せたり、そういう物の方がかえって音がボヤけてしまうような、無駄な干渉が起きてるような、そんな印象を覚えたりする。
15インチでも高速レスポンス、レンジが広く歯切れも良いと来れば、そっちの方が自分は圧倒的に好き。バグエンド以上にそこに該当する物があるのかどうか、それを探すのはなかなか骨が折れそうだ。
で、バグエンドの好きなところをさらに語るとしたら、「考えなくていい」ってのがも~のすごく楽だと言える。
ロック向き、ジャズ向き、ファンク向き、スラップ向き、あれやらこれやら、そういう事をいちいち意識したり考えるのが嫌い。
だから「俺の音!」とか「これが出したい!」ってのが、ストレス無くドーンと出てくれる方が良い。
所有するベースの事を考えてみても、それらに対するベストなアンプを用意するとか、細かく細かくEQのセッティングを施すだの、そんなのやってられない。
超絶ワイドレンジに使えるベースもあれば、普通なパッシブ、渋~いジェマーソン仕様なプレベもあるし、ジャコなフレットレス、コントラバスまである。
この全く異なるベース達を鳴らすにはどうしたら良いか?どういうスピーカー、アンプシステムを使うべきか?
話は簡単。「そのまま出るのが一番手っ取り早い」って結論に落ち着く。
とまぁ絶賛の嵐、実際、めちゃくちゃ好きなバグエンドのスピーカー。そんな凄いやつなのに、最初は全然鳴らない、こんなショボいもんなのかってビックリした事もあったという、なかなか興味深い経験をしてたりもする。
友人が所有していた全く同型のバグエンド。それを我が家にまで持ってきた事があるんだけど、ま~、あまりの鳴らなさに目も耳も疑ってしまった。
「え!何これ!?俺のベガの方が遥かに良いじゃん!」って思ってしまったぐらい、カスカスの寂しい音しか出てこなくて、逆の意味でびびった。
どうにも胡散臭い話にしかならないのが困ったもんだけど、現実問題、全然鳴ってない、鳴らし込んでないスピーカーって、マジで悲しい音しか出てこない。
「バグエンド最高!」って言うのも良いんだけど、あの状態で体験してしまった場合、「いや.....これは無いよね.....え?これが本当に良いの??」みたいになってしまう可能性も高そうか、何とも言えない気分になってしまう。
実際、友人は首を傾げながらそのバグエンドを持ってきた。「何かすんごい微妙なんだけど.....」って感じで。
そして、これまたさらに胡散臭い話、我が家で数時間鳴らしてみたらかなり別物に変化、イメージ通りの好きなバグエンドになっていった。それでも物足りないっちゃ物足りなかったけど、最初の状態から比較すれば雲泥の差。
「あ、これならベガよりも好きだわ」と自分も納得できたし、【エージング】ってものの重要性について、改めて驚いた出来事だったとも言える。
その後、とある新品スピーカーをジラウドで鳴らした経験なんかもあるんだけど、「まだ全然鳴ってないからちょっと音出しといてよ!」と福田さんに言われるまま、遠慮なく鳴らしまくった結果、これまた別物に変貌していった。
オカルトじみた世界に思えそうだけど、カッチコチに固まってて動かないスピーカーが躍動するようになったと考えれば、割と分かりやすい話のような気もしてくる。しかも大口径で重い15インチ。そう簡単には動いてくれない。
超常現象的なイメージとか疑いを持つより、パッツンパッツンで使いづらかった服やら靴が馴染んでくるとか、そういうノリで認識するのも気が楽になるかもしれない。高級本革ストラップとかも最初は硬くて使い心地最悪だったりするアレ。
バグエンドから微妙に話が逸れた感もあるけど、でも本当、楽器本体も同じく、道具を使い込んでいく経験、実感、手応えを得ると、それだけで何か人生が豊かになるような感覚が出てくる。
物に愛着を覚えないタイプだろ、バンバン手放しまくってきた人間が何言ってんだってトコもまぁ、正直ある。
だからこそ、買い替える気が起きない、次を探すのがめ~っちゃクソ大変なのを確信、ずっと長く使える物、使いたいスピーカーに出会えたのは幸せだなってと堂々言える。
根本的にツイーターが嫌い、15インチも求めてないって人だったら、ノンツイーターの12インチがおすすめ。余裕があれば自分も欲しい。
「ベースにゃツイータ―必須だろ!」と確信する一方、「もしツイーター無いやつが欲しくなったらこれもバグエンドだろうな.....」って揺れる事があったりするので、良い縁があったら所有しておきたい逸品なのは間違いない。
ノンツイーターで15インチだと、さすがに自分の好みに合わない気がするので、ツイーター無しだったら12インチに行きたい。
そんなこんな、バグエンドは本当に良い。これとARTのパワーアンプ、そして良質なプリアンプ、それでベース人生変わるようなサウンドが飛び出てくる。
同じ系統かは分からないけど、バグエンドで納得できないなら次に思い付くのは、アンソニージャクソンが使ってたメイヤーサウンドぐらい?ま~、そこまで底なしに追求するのは流石に無理な気がするし、それだったらまずは、バグエンドのスタックで良いかなと。
凄腕先輩ジラウド使いの方からも、12インチを下、同軸15インチを上で積むと凄く良いと聞いた事があるので、それも興味が湧く。で、そういや福田さんもメインはバグエンドだったなぁ.....と思い出した。
ジラウドだったからバグエンド?ジラウド関係なく結局はバグエンドに行き着いてた?何とも微妙なとこだけど、良いスピーカーなのは間違いない。
ほんと好きなんだよねぇバグエンド。
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