脱力どころか力んでた速弾き
10年ぐらい前だったかそれ以上だったか?
某SNSにてやり取りした妙に印象に残ってる会話。
Q.どうやったら速く弾けるようになりますか?
A.僕のは筋肉で固定するのが癖になってるので疲れます。おすすめしません。
まぁ、真剣なQ&Aをやっていたわけではなく、何気ないやり取りの一つだったのですが、簡単にまとめるとそんな内容でした。
正直、真面目に出した答えではなし。
「自分の弾き方はそんな参考にしない方がいいですよ~」ってなノリ。
実際、一時的・瞬間的には速く弾けはするけれど、持続力が全然なかったのが本当の話。
カッチコチに固定して無理やり動きをコンパクトにするやり方とでも言いますか、すぐ疲れてしまうのが問題。
「これじゃいかん!」ってことでもっと楽に弾く方法、脱力した弾き方をできないかと考え始めたのが現在の自分。
このブログの中でも多く記事にしているつもりです。
脱力=貧弱も違う
「これじゃ駄目だ!」と否定しようとしていた前述の弾き方。
これはドラゴンボールのあれ。パワー自慢の方向に陥ったトランクスみたいなものかもしれません。
消耗が激しい、動きが制限される、やれることにすぐ限界が来てしまう。そんな失敗に似たような話かって気がするところ。
そりゃ直したくなって当然って感じ。
ただ、机上の空論的脱力を目指すのも何か違うなって思うようになったのが、ここ数年の認識。
脱力が大事なのは言うまでもないけれど、そもそもろくに鍛えられてない状態、それで達人じみた領域の技が身に付くのだろうかって疑問が湧いてきた次第。
機材任せにする音づくりにも弾き方にも疑問、限界を痛感させられる場面があるのが悲しい現実。
スッカスカの音を放置、表面的な技術で誤魔化し逃げた結果、圧倒的本物の前にあっけなく散った経験もあり。
正直、『技先行』ってあんまり良い印象がないなと痛感させられること多し。
逆にフィジカルが強いってだけで一種の説得力が生まれるように感じたりもするのが何とも残酷に思えたり。
『ブロリーだったら問答など無用』
否定できない事実かもしれません。
力の速弾き(?)を考える
何だかわけの分からない話になってますが要するに、
「オラァッ!!」
こういう速弾きもあるんじゃないかって話をしたかった今回。
「ぴろぴろぴろ~♪」ってんじゃなし、
「ドルルル!ドルルル!ドルルル!ズギャギャギャ!ズギャギャギャ!ジャジャジャジャジャジャジャジャ!」
「ギュイーン!」
こういうギターって有無を言わさず最高じゃないかと。
凄い技なんだけど実はパワーが圧倒的?
過酷なことやってるからこその格好良さってのがありそう。
個人的なイメージだとドリームシアターのジョン・ペトルーシなんかがそんな印象。
華麗な技巧を駆使するイメージが強そうですが、荒く豪快なフルピッキングも得意としている感強し。
何気に腕もぶっとい、太ったって以上に体がでかくなってる、胸板もえらく厚くなったように感じるところ。
その解釈が合ってるかどうかはともかく、「オラオラ!」って怒涛の勢いを生み出すのは軽やかで無駄のない技術だけではなく、実は鍛えあげられた筋肉、それを利用した弾き方なのかなって興味が湧きます。
同じくドリームシアターのジョンマイアングなんかも体を鍛えてることで有名ですよね。ただ単に技術が凄いってだけではなく、そういった強さがあるからこその魅力、今日の人気の理由の一つなんじゃないかと思ったり。
妄想ついでにもう一つ言うと、余計なブレなく確実に力を伝え精密な動作を成功させる秘訣が筋肉、フォーム・ポジションを固定して絶対的な安定感を生むのに必要になるのかなってこれまた興味が湧きます。
「固めたら動かないだろ!」ってツッコミごもっともなんですが何でしょうね?
その固定を自然にできるレベルのフィジカルがあるからこそ力を抜いても問題ない、精密な動作の実現、脱力を成功させるって面もあるように思えるんですよね。
これ言うのもどうかって話ですが、
「楽器ってしんどい」
長時間演奏するのは決して楽なものではない。
体力、精神力、集中力、実に多くのものが問われる世界、体が弱いよりは強いに越したことはありません。これは日常生活にもおいても否定できない話のはず。
「マッチョ=最強!」なんてことが言いたいわけではなし。それ言っちゃったら自分なんか楽器弾く資格すらないことになってしまいます。
一方、絶望的なフィジカル差ってのはやっぱり存在する、肉体的にどうにもならない状態で期待できることは少ない、技だけを高めようとするのも色々厳しいと感じるのは確か。
そんなことを考えていくとやはり、『脱力=貧弱』みたいに解釈してしまうのは問題あり。唯一絶対の答え、正解の技術だけを求めようとするのにも疑問を抱く次第。
単純な話、
『生き物として強い』
こういう人ってのはやっぱり何か凄い。
「技を超えた純粋な強さ!それがパワーだ!」
とまで行かんでも技だけではなく強い体を持つことには単純に憧れます。
弱さを誤魔化すためではなくさらに先に行くために必要だとしたら、脳筋的アホな練習も無駄ではないかも?
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