パッシブの魅力とメリットを謎理論と勢いで語ってみる

パッシブとゴリ押し

 

ハイインピーダンスの戦場を生き残れ!

 

ローインピーダンスで抵抗が少ないとか軟弱。

綺麗に整った道をのんきに歩いてきたアクティブなんか坊やの音。

 

長いケーブルだろうが何だろうが関係ない。

理不尽な荒波に打ち勝って生き抜いた音こそが本物。

抵抗なんぞに負けて脱落した信号なんか必要なし。

 

そもそもが精鋭。モノが違うって話。

音も良いに決まってるし太いに決まってる。

 

否定しきれない気がするのは何だろう?

 

自分で言ってて意味不明。

理屈もクソもない。

めちゃくちゃとしか思えません。

 

しかしま~、なんでしょう?不思議と100%否定しきれない気もするのが面白い。楽器本体だけでなく自分自身の腕の問題にもなるからですかね?

どこで何を弾こうが自分の音を出せてしまう。生きた信号を堂々届けられる。そういう人が現実にいることを考えると、あながち間違いでもないのかと頷きそうになってしまったり。

 

楽に音を出すことしかやってこなかったり、綺麗に弾くことしかできないとなると、場合によってはひどく頼りなく弱くなってしまう面は確かにあるのかもしれません。 

いくら電気的な力に頼ろうとしても大元が貧弱なのではいただけない。荒波の中を生き残る音を知らないという、それって決して珍しいことじゃないよなと。

 

何がなんでも音を届けようとする。生き残ろうとする。楽しませようとする。理屈を超えた何かって確かに存在するように感じますよね。

そしてその歯応えと手応えを得るにはパッシブの方がより直接的な印象があります。

 

常識的には不利で当然

 

当たり前の話、パッシブで長いケーブルを使うのは色々厳しい。それだけで電気的な条件はかなり不利。高域特性が露骨に悪くなるし、酷くすると音量も落ちるでしょう。

アンプの入力インピーダンスが低ければ大問題。大きく劣化する原因になる為、環境に左右されてしまう確率も高くなる。

 

普通に考えれば、劣悪な環境下でパッシブをそのまま使うことは理に適ってない。

いくらパッシブ仕様にこだわったってDIを通す場面も多いのが現実。最初から最後までハイインピーダンスを厳守すべきとか聞いたことがない。

 

「長いケーブルを使うほど音が良くなる!」

「抵抗が増すほど音を育てることができる!」

「劣悪な環境であるほどパッシブは輝く!」

 

まぁ本当、こんな理屈があるかいなと。

 

電池ごときに邪魔されたくないのは分かる

 

パッシブが電気的には不利なことだらけだと認識する一方、アクティブでちょっと気になる要素があるのも本当の話。

 

『9V電池』

 

こいつですね。

 

どんなに超優れたバッファだろうとなんだろうと、こんなしょっぱい電源じゃできることに限界があるんじゃないかと疑問になるところ。

低消費電力の回路を動かすぐらい何の問題もないのかもしれないけど、異物と考えるのも分かる話ではあります。

 

実際、自分が所有しているジラウドのラックプリアンプとか、実は純パッシブの方がその恩恵を実感できたりもするんですよね。

究極と思われる『JFDT-HA』それすら超えてしまった『Dr.Sim』パッシブ楽器を通すとめちゃくちゃ良くて笑ってしまいます。

 

「もうこれだけでええやんけ!」

 

本当にこういう気分になるから恐ろしい。

 

ローインピーダンスで出力した方が電気的に有利なのは当たり前。

自分が愛用するジラウドにも素晴らしいバッファがあります。そしてそれを搭載したベースを自分は数本所有しています。

 

それでもですね・・・

 

純パッシブを高性能&高電圧駆動のプリアンプに直接通すのとでは、何かが違うと感じるから不思議です。

パッシブは電気的に不利なことやってるのは分かるし、特性的にも劣化してるのは確実なんですが、なんだかそういうこっちゃない。

純パッシブにはそれならではの魅力が存在していて謎の楽しさがあるんですよね。ちっこい電池とか回路を通すのは野暮と言うべきなのか、悔しいけど認めざるを得ない。

 

「理屈じゃない」

 

まったく好きじゃない言葉なんだけど使いたくなってしまいます。

 

なんかよく分かんないけどパッシブの良さがあるって認めるしかない。クオリティの高いジャズベとかプレベを弾くとやっぱり唸ってしまうと納得。