jiraud Type4 Farad
「もうさすがに無いだろう！」と思いきや、いやはや、まだあるもんだ。と言うか、一番の古株？ 当たり前のように使いすぎていた為、逆に認識が希薄になってた感がある。
ジラウドのケーブル、もはや10年どころじゃなくお世話になっている。
これもまた例に漏れず、数多くの物を試してきた。何かもう、いちいち名前を挙げるのも面倒くさい。
全てを手放してきた事を考えると、無駄な散財ばかりしていたのだと、何度も何度も青くなってしまう。
そして残念ながら、このケーブル以上に自分に合う物、良い物には出会えなかった。
ケーブルについては何と言うか、「音が良い！」って点にだけ注目するわけにはいかない、切実に求めたい事がある。
それは耐久性、信頼性、使い心地。その意味で優れてるからこそ、ジラウドのケーブルを長く愛用してきたし、トラブルに遭った記憶が無い。
10年どころか20年以上使った3mの物について言えば、プラグのプラスチック部が割れてしまったなど、さすがにガタが来てしまった。が、それもまぁ、交換すれば済む話。
使い心地に関して言えば、アクションの多い人などの場合、ちょっと太い感がある、柔軟性に欠ける部分を感じるかもしれない。しかし、自分はそこに該当するタイプではないので、特に気にしていない。
今の時代、ステージパフォーマンス、アクションを重視するのであれば、ワイヤレスを使った方が合理的に思えるし、余程に硬いとか使いにくいのでもない限り、致命傷になるとは感じていない。
音に関しては言う事なし、だから今後も長く長く使っていきたい・・・って正直、それも困るんだよなぁと悩んでしまうところだったり。
個人的には、楽器用ケーブルは消耗品のように捉えてる部分もある為、そこにあまりスペシャルすぎるのを求めたくないのも本音。
生産終了してる、なんて次元ではなく、ジラウドそのものが無い現在。あまりに残念、悲しいどころの話じゃないからこそ、その現実に頭を抱えてしまう。
「今のケーブルが使えなくなったらどうすればいいんだろう？」
その不安に対する術を持っていない。
何か良い物があるのか全く知らない。
それが良い状況であるとは全く思わない。
音楽教室でレッスンも行ってる今現在。「おすすめのケーブルって何ですか？」なんて尋ねられたら、さてどうしたものか？
「これがいいよ！ジラウド！」とは言えない。ただの機材自慢になってしまう。先に繋がらない。それじゃ困る。
持論、好みで言うなら「まずは耐久性重視」「値段もそんな高価でなく扱いやすい物が良い」と考えてるのは間違いない。
変な高級ケーブルなんかに手を出すより、まずは良質なバッファを手に入れた方が良い。その方がよっぽど効果的で健全だとも言える。
しかしまぁ、その「耐久性重視で手頃で扱いやすい物」って何なのか、供給も安定してそうでバンバン使える物、音も納得できるやつって何なのか、それを知らないってのが困ったもんである。
その辺りで定評ありそうな某ケーブルなど、十代の時に友人とやったブラインドテストで一番悲惨な結果に終わっていたり、その中で一聴してジラウドが圧倒的に良かった事などを考えると、心理的にどうにもおすすめしたくない。
何が原音重視やねん、ハイエンドケーブルやねんって、まぁほんと、売り文句なんか全く当てにならない事を痛感している。
ジラウドのケーブルの何が良かったのか？
どんな要因からそれが生まれたのか？
そこを探ると【PC-OCC】と呼ばれる線材が鍵になってきそう。しかし残念ながら、PC-OCCはすでに製造されていないらしい。
そういや「あのアンソニージャクソンが絶賛！」って事で存在を知った【REQST】がPC-OCCでケーブルを作ってたような覚えがあるけど、今は一体どうしてるんだろうかねぇ。
「そのPC-OCCの後継としてPC-Triple Cが存在する！」って、こいつもどこまで供給が安定してるのか分からないし、そもそもの話、楽器用に使えるコストで済むのか、使ってる所があるのかも不明。
「PC-OCCとか関係ない！材料の問題じゃない！設計が全て！」と言うのも、まぁそうなんだろうと頷けるところはある。
じゃあ、その設計に優れた物って何なのか、そこでPC-OCCを悪者扱いする必要はあるのか、結局は疑問が湧いてくるし、何が良いのか分からないままなのは変わらない。
ジラウドのケーブルはそんな高価じゃなかったし、高級なのは駄目だ云々で否定するには全く該当しないイメージしかない。
ま～、現時点ではどうにも良い答えを出せそうにない、後続、候補が全く分からないケーブル。
「美味しいものは独り占め！」ってのはさすがに幼稚だと思うようになってきたし、良い物が見つかったら堂々、人におすすめ出来るようになりたいなと。
結局、良い物が分からなくて困るのは自分だし、ジラウド依存って感じになっちゃうのも考えものだし、先は明るく見ていきたい。
しかし何だ、耐久性云々については実は、ノイトリックだったからとか、それが好みだったなど、その辺が強い気がしないでもない。
ノイトリックのプラグで音も好みの傾向にあるケーブル......
そう考えると意外と分かりやすい話にもなる感じはするけど、果たして何が良いんだか分からんねほんと。
何か一つぐらい探しておきたいもんだ。
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