Anthony Jacksonの気になるアンプ MillenniaのマイクプリとAPIのパライコ

Anthony Jacksonの機材

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Millennia HV-3B マイクプリアンプ

 

かなり以前のベーマガに載っていたアンソニーの機材紹介。その中にあったのがミレニアのマイクプリ。正直、まったく知りませんでしたねこれ。どちらかと言うとなんてレベルではなく、これはもう完全にレコーディングの現場の方で使用されてる機材でしょう。さすがはアンソニー、ベースアンプなど見向きもしないということか、そのチョイスに痺れます。

 

表側に標準ジャックの入力なんかありません。主たる操作は恐らくゲインのツマミを回すだけ。あくまで純粋な増幅器、加工も何も求めずストレートに出すということか、そう考えるといかにもアンソニーならではって気がしてきますよね。と言うか、プリアンプってまずそれが基本だと思うんですが、楽器用のものはブランドの色を過剰に出そうとするためか、『シンプル』ってやつが本当に少ない。

 

ボリュームを上げてそのまま音を出す」

 

この段階を飛び越えて一気に加工されてしまうので、自分はもう軽く10年以上前からベースアンプとはほぼ手を切っている次第。ってことはまぁ、アンソニーともなると遥か以前、自分が生まれる前からそういうことをやってきていたとしてもおかしくありません。

 

現在のアンソニーが何を使用しているかは不明ですが、ミレニアのマイクプリを使用していたのはどうやら事実。偉大なる御大がどう納得した逸品だったのか、気になるところです。現在はHV-3Bではなく『HV-3C』になっている模様。ステレオ仕様で定価25万という、これを安いと見るか高いと見るか?奥の深い、なかなか恐ろしい世界ですね。 

 

MILLENNIA HV3C

MILLENNIA HV3C

 

ちなみにですが、DIもあるみたいですね。一見してこれまたわけが分からない、相当マニアックな一品だなと。 これに手を出すチャレンジャーがいたら尊敬します。 

 

MILLENNIA TD-1

MILLENNIA TD-1

 

API 550B パラメトリックイコライザー

 

「そ、それ使う!?」

 

と思わずツッコミたくなるAPIのパライコ。やはり、ベーアンしか知らない常識からは逸脱しているアンソニー。さすがとしか言い様がありません。録音の道では有名所どころか、名門中の名門ってことになりそうなAPI。それをベースを鳴らすためだけに使うという、恐ろしいほどに贅沢な話。

 

ミレニアのステレオマイクプリ+APIのパライコを二台用意。ベーマガを見た限りではそれがアンソニーのヘッドアンプになる様子。妥協という言葉はどこへやら、徹底してますね。興味が湧いたり欲しいとは思っても、実際にやる人はほぼ皆無でしょう。

 

API 550B

API 550B

 

このAPIのモジュールを使用する場合、専用のスロットを内蔵したボックスが必要になってしまうのも厄介なポイント。アンソニーの場合、1Uタイプの電源ラックを使用しているようですが、これが入手可能なのかどうかは不明。

 

APIと言えば『ランチボックス』ってやつが有名なのかな?一見すると楽器・音楽に使用する機材には思えないルックスがナイス

 

API 6-slot lunchbox

API 6-slot lunchbox

 

ただやっぱり、シンプルに使おうとするなら、6スロット分も要らないですよね。 「そもそもベーアンじゃねぇ!」って話でもありますし、ハードな使用などによる耐久性の面などを考えてみても、「音さえ良ければ!」とは安易に言えないものを感じる次第。

 

それを妥協なく使おうってんだから、やっぱりアンソニーはブッ飛んでます。

 

Meyer Sound パワードスピーカー

 

12インチウーハー+ツイーターの【UPA-1P】

15インチウーハー×2の【USW-1P】

これがアンソニーが使用するスピーカーみたいですね。

 

これまた詳細不明、見たことも聞いたこともなし。日本国内で取り扱いがあるのか、実物を置いている店舗があるのかも分かりません。まぁでも、あれです。どう考えてもPAシステムかスタジオモニターのような方向にあるものだと想像。ミレニア+APIのヘッドアンプを用意しておいて、音の出口がいかにもベーアンとか冷蔵庫ってことはないでしょう。

 

このシステム自体が参考になるかはともかく、『ベースアンプ』という枠やその使用、先入観や価値観から離れる意味でも、その姿勢はどこまでも勉強になるものがあります。

 

凄いぜジラウド

 

いきなり話が飛ぶようですが、でも本当、自分にとっては凄く重要なこと。

 

わけの分からないマイクプリや専門性の高そうなEQ、非常に高級な機器など、そういったものをベース用システムとして分かりやすい形かつ、良心的に出してくれているジラウドさんというのは、つくづくとんでもない存在だと実感します。フルディスクリートのイコライザーが4~5万程度で買えちゃうとか、APIとか見ちゃうと有り得ない話ですよねこれ。

 

ジラウドさんのコラムを見るに、レコーディングの現場では古いニーヴのプリ、APIのグライコなどがお気に入りだったらしく、そのサウンドもルーツにあるのかもしれません。そんな、個人で持つにはあまりに敷居が高いシステム 超ハイクオリティなものがプロアマ関係なく所有できる、ベース本体に内蔵、足元にも設置できて手軽に操作も可能になるという凄まじさ。

 

自分が長年愛用しているJFDT-HAなど、フルディスクリートのバッファ+マイクプリ+EQ+DIに加え、スピーカーを駆動できるパワーを持つヘッドホンアンプまで完備。

 

楽器用らしく、A/B入力にエフェクトループやチューナーアウトも装備。1Uに多機能を詰めこみ、それでいて扱いやすさ抜群の仕上がり。名門のコピーではなく、オリジナリティも溢れる素晴らしさ。これで『定価16万円』だったという無茶苦茶。初期ロットはさらに安かったなんて話もあったり、マジでひっくり返ってしまいます。

 

JFDT-HAについては現在では生産が終了しているのが残念でなりませんが、よりシンプルに機能を絞って基本性能を高めた【Dr.Sim】というプリアンプがまた強烈。シンプルにしたからと言って安くなったのではなく、値段はむしろJFDT-HAより高いものではあるけれど、それでも完全ハンドメイドのフルディスクリートプリアンプ+DIと考えると、納得するしかありません。

 

楽器をストレートにそのまま鳴らすことにおいてはニーヴも真っ青?アンソニーもブッ飛ぶかもしれない逸品なんじゃなかろうか?そんなことを勝手に考えちゃったりしますね。

 

「日本にジラウドがあって良かった!」

 

まったく大げさではなく、心底そう思います。

 

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