ベースと良いリズム、グルーブについてシンプルに簡単に考えてみる

ベースとグルーブ

まずは実験動画

 

内容は8分音符をただ刻んでいるだけ。

演奏の面白味の判断はひとまず置いて、意識してみてほしいのはこれ。

 

『どれが手拍子しやすいか?

 

「どれも良くない!グルーブしてない!」って駄目出しをするのではなく、手拍子の難易度を明確にしてみて下さい。

 

実験の順番は以下の通り。

 

①軽いタッチでリズムもバラバラ

②軽いタッチで安定を意識

③強いタッチだけど色々バラバラ

④ベースらしく弾こう

 

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軽いタッチでリズムもバラバラ

 

「こ、こんな感じで合わせればいいの?」

 

みたいな声と思考が伝わってきそうな①。

実に初心者っぽいかその段階ですらない。まだ何も把握できていない感が出てるかなと。

 

8分音符と言っても、それがどんなものか掴めていない。音符の長さはもちろん、テンポから何から「なんとなく」で済ます演奏。

音はハッキリしないし、頭の位置も分かりにくい。まだ人に何かを伝えるどころの話ではない状態。

 

当然、手拍子もやりづらいったらないでしょう。

 

②軽いタッチで安定を意識

 

「これじゃいかん!」

 

ってことでリズムを意識。

しっかり合わせるようにした②。

①の演奏とは安定感が比較になりません。

ただ、義務的と言うか、他人事と言うか、面白くはないですよね。

 

フレーズは間違わないし、テンポに従って安定はしている。徹底して裏方に回るつもりなら、正しい姿勢でもあるのかもしれません。

しかし、それが本当に好きになれるか、かっこいいのかどうかはまた別問題。手拍子しやすいかどうかも実は微妙だと感じます。

 

・この貧弱な音のままで満足してしまうのか?

・間違えなければそれでいいのか?

 

こんな課題や悩みが出てきます。

 

③強いタッチと色々バラバラ

 

「もう貧弱は嫌だ!」 

「綺麗に弾くなんてつまらない!」

「もっと太く大きい音を!」

 

なんて意識し始めたと仮定。

極端目に弾いた感じが③。

言うまでもなく、粒もリズムも安定していません。

 

「いくら何でもそれはない!」ってツッコミ入れたいぐらい色々バラバラですが、フィクションだとばかりも言い切れなかったり。

 

例えば、ライブでこんなことになったとしましょう。

 

「今日は気合入れていくぜ!」

「やべ!走りすぎ!」

「うわ!今度はモタってるわ!」

「げ!力みすぎた!もう疲れてる!」

「力抜こう・・ってうわ!音小さ!」

「もっと力入れないと!」

「うげ!また走っちまった!」

「もっとゆったり・・って音弱わ!」

【以下ループ】

 

心当たりある人も少なくないんじゃないかと想像。

迷いが様々生じている場合、しょーもない帳尻合わせをやりがち。

 

太く大きな音が出ている部分も確かに有りはします。しかし、こうまでデコボコではその効果も微妙。

周りの音もリズムもクソもなく、自分の出音とノリにだけ集中。安定感皆無の独りよがりがもはや邪魔臭い。

 

勝手に迷って自滅、バンドも巻き込んでいくのはキツイ。

 

「グルーブしてるつもりなのは本人だけ」

 

一番タチが悪いかもしれないケースですね。

心当たりがあるだけに胸が痛くなります。

 

④ベースらしく弾こう

 

反省の結果、もっとしっかりどっしり弾こうとなってるのが④。

 

「ベースらしく」と言うのも安易な表現ですが、それだけに、最も分かりやすく聴こえるはず。

冒頭で述べた「手拍子のしやすさ」の意味でも、特に難しく考えることなく叩けるでしょう。やってること自体は②とあまり変わりない一方、印象が随分と異なります。

 

過度なぐらい遠慮、無理してでも合わせよう、出音もそっちのけで安定重視など、そういうことばっかり考えているとま~、楽器って全然楽しくありません。

自信なくオドオド弾くか?やるべきことをハッキリさせて弾くか?説得力が出るのは言うまでもなく後者。

 

「これが正解!実にベースらしい!」なんて大層なもんじゃないし、「超正確に!」なんてことも考えず、ただ単に刻んでるだけでもある④。 

それでも、①~③までとは明らかに異なっている意識があるとすれば、

 

「1,2,3,4を伝える」

 

これですね。

 

要するに『ワン・ツー・スリー・フォー』

これを分かりやすく伝える意志を持たせたのは④。

曖昧な理想論ではなくかなり具体的。

天賦の才云々に悩むよりまず実践できていたい部分。

 

奥深い沼にハマる前に一度単純に考えてみたい

 

「それなら機械だっていいじゃないか!一番正確で分かりやすいぞ!」なんてツッコミも入りそうな今回の話。

実際問題、1、2、3、4が分かりやすいってだけでグルーブはしないでしょう。メトロノーム君が最強にグルーブしてるんかいな、そんなわきゃないだろと。

 

グルーブをとことん追求するのであれば、言葉で説明するのが無理なのはもちろん、絶対の正解なんてものもなさそう。

努力云々を超えた次元、文化レベルで取り組んでいくべき世界でもあるかもしれません。

 

ただ、いきなりそんな難しい領域とか哲学的な部分に悩んだりするより、まずやるべきことがあるんじゃないかと考えたいわけですね。

リズムが相手に伝わらない、伝えられない、簡単な手拍子に繋げることすら困難、体を動かすどころではない状態。

それでグルーブの奥義だの真髄云々に苦しむのは、前提からして色々崩壊してるように感じます。

 

楽器の選択にしても、タッチやピッキングにしても、考えたいことがあります。

 

・そもそも発音が曖昧

・音がボヤけて抜けてこない

・アタックも音程感も不明瞭

・何やってるかよく分からない

・ベースの音を実はよく知らない

 

こんな条件下じゃ悪戦苦闘するのは当然なんじゃないかと。

 

立ち上がりが悪い・・・

タイミングが全然計れない・・・

音が全く前に出ない・・・

存在感がない・・・

使える音も楽器も知らない・・・

 

こういった要因を放置したまま、「日本人は農耕民族だからグルーブしないのか・・」とか落ち込んだり呪ったって意味不明。

そこに加え、エフェクターで無理に加工したり潰したり、どんどん音が遅く遠くなるよう頑張ったり、それじゃ悪化の一途を辿るだけ。

 

そんなことで悩むより、

 

「まずは1,2,3,4をしっかり伝えられるようにする」

 

これが出来た方が絶対良い。

 

どんな能力か具体的な言葉にするならば、

 

『ワン・ツー・スリー・フォーを伝える力』

 

1、2、3、4を自分で生み出す意志と実践。

それが自然なものとして身に付けば条件は別物になる。

 

目を疑うような見事な技巧を持っている!しかし、シンプルなワン・ツー・スリー・フォーは相手に伝えられない・・・これはグルーブするどころではない致命傷。

前述した動画をベースではなくドラムで考えてみても面白い。

①か③のような感じで叩くドラムがいたらどうするか?そこに①~③のベースを合わせるとどうなるか?正直、あまり想像したくありません。

 

④は特に褒めるもんじゃないし、個性なんかも皆無。理想でもお手本でもないし、挑戦的でも何でもない。ベースの新たな可能性みたいなところからは退屈極まりなくもあります。

一方、あれこれ悩むより、やってることは分かりやすい。良い仲間や凄腕のプレイヤーとの共演に恵まれれば、あんな程度のことでも十分楽しめちゃうのがベースって楽器。

逆に言えば、技巧優先の結果、孤立を生む要因になってしまうと見ることもできるのかもしれません。

 

一生と言っていいほどに悩みそうなグルーブの問題。答えが分からず苦悩し続けるのも珍しくないだろう奥深い世界。

だからこそいっぺん、超シンプル、簡単、楽に考えてみるのも有りではないかと。

 

「裏を意識するよりまずド頭をしっかり出す」

 

「リズムを相手に分かりやすく楽しく伝える」

 

「良い音をガツンと出して納得させる」

 

まずはしっかり伝えたい。

 

1、2、3、4、

 

1がなければ2はない。

2がなければ3もクソもない。

3も4も全てが曖昧じゃどうにもならない。

 

ワン・ツー・スリー・フォーを伝える力。

それを高めて磨いていく大切さ。

いざ人と合わせた時に絶大な効果を実感できます。

 

これが楽しめりゃベースも一生楽しくなる!

 

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