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- (1)弦代は笑えない
- (2)暴論・4弦をメインにする。所有本数を減らす
- (3) 弦の張り方を見直してみる
- (4) 劣化の原因と対策を考える
- (5)タッチを鍛える・ベースらしいベースに目覚める
- (6) 高品質で安定した弦を使う
- (7) ジラウドフルチューンのすすめ
- ポングのベース教室
- ベースポムジン
(1)弦代は笑えない
まずコスト意識を持つ
自分の場合は5弦ってこともありますが、一回の交換で4000円前後が飛んでいきます。
それでも、新品状態にそこまでうるさい方ではないのと、様々な要因により年に数回の交換で済んでいる為、まだ助かっている方かもしれません。
所有しているベースの中には、年単位で張りっぱなしのものもあったり、余程のハズレ弦にでも当たらない限り、そこまで頻繁に交換することはない。
一方、これで6弦がメインだったり、月に一度は絶対に交換するなんて場合、まったく笑えないことになってしまいますよね。
年間の弦代だけで5万円もかかってしまうようだと、10年で見れば単純に50万円。
さらに他にも楽器を複数所有していたり、そっちも必ず手入れをするとなると、当然、それだけ費用はかさんでいくことになる。
「俺もいつかはあれを・・!」
なんて憧れていたものが実は弦代で買えてましたとか、まったく笑えない。
そのお金で凄く良い楽器が買えてしまう、結構なアンプも普通に手に入ってしまう、そんな可能性があるわけですね。
長い目で考えてみると意外と馬鹿にできない、無視のできない話になってくるんじゃないかと。
「当たり前の出費!音のためなら惜しくない!」とこだわりを貫くか?
「いや、ちょっと考え直すか・・」とコスト意識を持ってみるか?
なかなか面白く興味深いところ。
消耗品にスペシャルは求めない方が無難
「一回の弦交換だけで7000円以上かかる」
と言うと、さすがに盛ってるとか大袈裟な話にしてると普通は思うかもしれません。
しかし現実問題、多弦用のフラットワウンドだったりすると、本当にそれぐらいするものがあったり、それ以上のものも存在します。これがコントラバスなどになるとさらに倍か、それ以上になるのが普通という恐ろしい世界。
まぁ、フラットワウンドの場合、一回張ったらもうずっと交換しない前提だったりもするので、最初の一歩が踏み出せればもういいんですが、でもやっぱり、ちょっとためらうものはありますよね。
自分が一番気に入っているフラット弦の場合、恐ろしいことに、品質が安定してなかったりするからタチが悪い。
実際、ローB弦が切れてしまったことなどもありましたし、あの時の絶望感ったらなかったですね。「肝心のそれが切れるかぁ~・・!?」って感じ。
購入からしばらく保管していたものだったので文句も言えませんでしたし、交換も利かない。当然、「二度と買うかボケ!」となりました。
しかし、ある意味でさらにタチが悪いのは、その弦、音がめちゃ良いってことなんですよねぇ。
あれと比較しちゃうと、他の弦を張った時にどうもガッカリしてしまう。一度あの音を知ってしまうと、どうしても張りたくなってしまう中毒性があるわけです。
結局、それに戻らざるを得ないし、「頼むから当たりであってくれ・・・!」とびくびくお祈りしながら買ってますほんと。
だからま~、それを考えると、音的に多少の不満があったとしても頻繁に交換するものなのであれば、ハズレが少ないものを選ぶに越したことはありません。
手が容易で品質も安定している会社を見極めるのは大事ですね。
精神的に変に依存しないためにも、博打には手を出さない方がいいし、無理にわざわざ得体の知れないものを探す必要もないでしょう。
安物買いの銭失いはやめる
「新品ならなんでもいいや!」と開き直ったり、安物に手を出すのもこれまたリスクがある印象。
パッケージから解いてみたら明らかに折れてたり、グニャグニャに曲がっていたり、そういう酷いやつはそもそも論外。
たとえば、某所で聞いた笑い話。
「音が痩せてどうしようもなくなった!故障だ!何とかしてくれ!」
と、リペアにかつぎこまれたベース。どこをどう調べても異常がなかったらしく、オーナーも店主も困り果てたそうな。
徹底抗戦の覚悟を決め、とりあえず一から原因を探っていこうと新品の弦に交換してみたところ、なんと、それだけで見事に音が復活したんだとか。
要するに、その時に張ってあった弦が「クソしょぼい低品質なもの」だったというオチ。
巷では安くて評判が良かったみたいだけど、大きな音量やまともなアンプシステムで鳴らしたらその途端、劣悪で使えない弦だったのがバレてしまったという、何ともお粗末な話。
でも本当、新品弦の「シャリーン!」って響きと倍音の方にだけ気が行ってると、こんなことになりがちです。
「ベース」って楽器なんですから、ちゃんとボトムまでしっかり出る弦かを確認した方がいい。
安物だからってバンバン交換して使いまくるんじゃあまり意味がない。むしろ、余計にコストがかさむことになる可能性もあるし、それでは本末転倒。
弦選びって意外と難しい問題です。弦探しで数万円が簡単に吹っ飛んでいったのは思い出したくありませんね。
なるべくならお気に入りのもので統一して、それを長く使っていきたいところ。
(2)暴論・4弦をメインにする。所有本数を減らす
弦が少ない方が安い
繰り返しになるようですが、でも本当、多弦より4弦の方が安く済む事実は非常に大きい。4本の弦だけで行けばそれだけ安く済みます。
ローB1本増えるだけでもかなり出費が増えますし、そこにハイCまで加わるとなると笑えません。
常に新鮮な弦の音にこだわりたいなんて話だったら、かなりの覚悟が必要になることでしょう。
まぁ、経済的な理由で弦の本数を決めるってのもどうかとは思いますが、しかし現実問題、弦の本数の増加に伴い、必要なお金は絶対に増えてしまいます。
たいして使いもしないとか、4弦の方がはるかに気持ちよく弾けるなんてことだったら、無理して多弦に行く必要なんてない気がするところ。
自分は多弦が好きでずっと使っていますが、正直、弦の購入と交換については憂鬱なままですね。
もうほんと、4弦でしかもフラットワウンド張りっぱなしのジェマーソンスタイルだった場合、どれだけ出費が減って他への投資もできていたことか?
考えても仕方ないんだけど、何だかモヤモヤするものがあるかもしれません。
楽器の本数を減らす・不要な物は手放す
多弦云々よりさらに効果を期待できそうなのがこれ。
使わない楽器については弦の交換はしない、手入れもほどほどにしておくか、いさぎよく手放してしまう、その方が出費は確実に減るはず。
エフェクターなんかもそうですが、どう考えても使わないようなものを持っていても仕方ないですよね。
「いつか使うかもしれない・・」なんてのは大抵出番がなかったり、または、他にもっと良いやつが出たり普通に代用できたり、世の中とは意外とそんなもの。
後述しますが、アクティブ楽器だったら電池の面倒も見ないといけませんし、エフェクターでも電池駆動にこだわりがあると厄介ですし、コストはどんどんかさんでいきます。
また、楽器の本数を減らすメリットを言うならば、一本を弾きこんだ方がそれだけ鳴るようになるのもすごく大きなポイント。
エージングをオカルト視していたとしても、絶対の愛機があるかどうか、それをどこまで理解しているかというのは、楽器を弾いていく上で大切なことです。
楽器をたくさん持っていて器用にあれもこれも弾けるけど肝心のところは分からない、好みもスタイルもボヤけててよく分からないなど、それはなんだか虚しい話。
「この人はこれ!」という楽器があるとないのとでは、イメージづくりをするにも記憶に残らせるにも全然違いますよね。
たとえば、『Bootsy Collins』で画像検索すれば、恐らくは一生忘れることができないでしょう。
一本を使いこんでるかどうかはともかく、一貫したスタイルによるオリジナリティというものを叩きつけられます。
電池の出費だって馬鹿にならない
弦の話とは脱線するようですが、消費電力の激しい回路とか電池が2個必要なんて場合、これも意外と馬鹿にならない出費になるんじゃないかと思います。
「安物でいいや」と済ますにはリスクが大きすぎますし、「まだ行けるだろ」とケチって楽観視するには危険なのが電池という存在。
特に、ブーストがメインの使い方をするなんて場合、油断せずにマメに交換した方が絶対いいでしょう。アクティブ楽器の電池切れとか本番で起きたら最悪です。
まぁ、出費に関して言えば、アクティブにしてレンジを広げたりブーストするからこそ、弦代を抑えられることも考えられる為、一概に言えないのも正直な話。
しかし、それでもやはり、電池は電池でまた別のコストがかかってしまうのは事実ですよね。
個人的なおすすめを言うならば、ジラウドの回路が低消費電力で助かるのと、ネオパッシブなら更に省エネ仕様で助かるんですが、こればかりは好みというもの。
あまりに低消費電力な為、逆に交換をさぼってしまうなんてリスクも考えられます。
そう考えていくと、超絶節約思考とか面倒くさがりだったら、「パッシブ4弦オンリー」が一番良いのかもしれません。
エフェクターなどへの無駄遣いにしてもそうですが、10年で見たらマジで出費の額が全然違ってくるんじゃないかと。
(3) 弦の張り方を見直してみる
まず伸ばす
弦をパッケージから出し、丸まった状態からほどく。ストレート弦でもない限り、まずはこの作業に取り掛かるのが弦交換。
で、そのまま張ろうとするのではなく、弦が真っ直ぐになるよう引っぱり、伸ばしてから張るのをおすすめします。
まぁ、大きな効果を期待すると言うよりは、おなじないとかゲン担ぎみたいなものですが、とりあえず、丸まっていた時の癖を少しでもとってあげようという話ですね。
本当にどうしようもないぐらいに癖がついていたり、そもそも張りがないような弦は何をやっても無駄なので、それを判断するためにもこの方法が役立つ印象。
弦を持ち上げ垂らしてみた際、ピン!と真っ直ぐ張りがあって癖のない弦は良い感じ。逆に、そこでグニャグニャ曲がってしまうようなものは避けたいところです。
張る前からもう露骨に折れてるようなやつは論外。弦を伸ばす云々ではなく返品・交換対象ですね。
弦は折ってから切る
常識なのかそれとも意外と知られていないのか、弦の切り方は寿命に大きく関わる印象。
と言うか、運が悪いとその時点で即死する可能性もある為、かなり気を使うべきポイントと認識すべきなんじゃないかと。
「余分な長さを計算し折り曲げてから切る」
これだけで弦の生存率が変わる可能性があります。
自分が使ってる弦の場合、長さ的に切る必要があるのはD弦とG弦だけなので、弦交換も楽なんですが、それでもやっぱり、この瞬間は緊張しますね。
「頼む!死なないでくれ!」
と、ドラマさながらに祈りながら作業します。数千円が無駄になるかどうかが決まるかもしれない恐怖の瞬間、用心に越した事はありません。
ねじれないように張る
ブリッジに弦を通し、ボールエンドがひっかかるまで入れる。とりあえずはこれが普通の方法なんじゃないかと想像します。
ただ、ボールエンドが固定されてしまうところまで入れてから作業すると、巻いている内に妙な癖がついてしまう印象。
その為、ボールエンド側を少し引っぱってブリッジの外側に弦が出ている状態にし、弦が真っ直ぐになるようにしてから張ることにしています。
裏通しの場合などは話が違いそうですが、通常の張り方であればこの方法はかなり有効なはず。
不死身の弦など存在しない
神経質にならずとも全く問題がない、そんな高品質な弦を使用することが望ましいのかもしれませんが、まぁ正直、「完璧なもの」なんてのがこの世に存在するとは思えないわけです。
そしてやはり逃れられないのは「お金がかかる」という現実。稼ぐって大変なこと。労力が必要なのも現実。
弦交換に慣れてしまうと、だんだん分からなくなってしまうかもしれませんが、弦のコストって普通にヤバイ問題ですよね。
無神経だったり湯水のごとく扱うのはちょっと厳しい。
仮に、「大金持ちで好き放題使える!」なんてことだとしても、変な張り方をしていれば肝心の音に影響が出てしまいますし、当然、良い結果にもならないでしょう。
どう抗おうと「弦楽器」なんですから、弦を無視するなんてことは不可能。
ゴリゴリ・バッキバキにブッ叩きまくるのも何するのも自由だけど、「弦すらろくに張れない」というのは、べつに格好良くもなんともない話。
話のネタにするならともかく、こだわりとしては何の役にも立たないんじゃないかと。
好き勝手にしたいのであればこそ、なおさら弦はしっかり張ってあげるべきでしょう。それで音も良くなり、結果的に寿命も延びることになるはず。
(4) 劣化の原因と対策を考える
汚れに気を付ける・手を洗う
自分の場合、体調管理の意味合いが強いですが、けっこう手を洗います。
「汗と油でベトベト」ってよりは綺麗な状態で演奏したいですし、その方が弦が長持ちするのも間違いないんじゃないかと。
このあたりは個人差の問題もあったり、実際、自分は手汗をほとんどかかない方なんですが、逆にやばい人は本当にやばいみたいですね手汗って。
「必ず手を洗ってから弾け!」とまでは言いませんが、寿命を伸ばすことを考えるのであればやはり、普段からそれなりに意識した方が良いはず。
なるべく手を清潔に保ったり、弦も清潔に保つことを意識することで、分かりやすい効果を期待できるでしょう。
手汗と恐怖の実話
金属の劣化で思い出すのは恩師とのエピソード。
「あいつはやばかった!」
と、恩師の記憶に残らせたという生徒さん。
その方の使用済みフレットを受け取っていたらしく、実際に見せてもらったことがありますが、いやこれは本当にびっくりしましたね。
手の酸が強烈すぎるのか何なのか、フレットが溶けて変形しているんです。弦が当たっているところは逆に無事。問題は手が直接触れている部分なんです。
いやほんと、「ネタにするからくれ!」と言ってわざわざ貰ったのも分かる話。あれはなかなかに衝撃的な逸品でした。そのフレットのえぐれっぷりに驚愕。
もちろん、一日でそんなことになるのは有り得ませんが、毎日の積み重ねとなればどうなるかは分からないものなんでしょうね。
繰り返すようですが、手が清潔であることには大きな効果を期待できると考える次第。「手汗は金属すら溶かす!」という現実が存在するこの世の中、油断は禁物。
他にも楽器店で実際に聞きましたが、木を腐らせてしまう人なども中にはいるそうな。塩なのか酸なのか、蓄積による劣化・腐食は侮れませんね。
ちなみに、もう一つ実話を言うならば、友人に貸したオイルフィニッシュのベース。ネックが緑黒くなって帰ってきたことなんかもあったり・・・
コーティング云々より綺麗な弦振動を心掛ける
そもそもが苦手な為、ほとんど使用したことがない身で言うのもあれですが、コーティングをするとそれだけ音も変わってしまう印象が強いです。
コーティング剤のようなものを塗ったら、それだけで音が死んでしまったことがあったり、自分には必要のない存在だと判断した次第。
既製品にせよ後がけにせよ、音が曇る、倍音がなくなる、アタックがなくなる、せっかくの新品弦がそうなってしまうのはちょっと悲しいなと。
また、コーティングが厚すぎるものだとアースが取れなくなったり、ノイズの問題も出てくる為、そうなると実用性にも疑問が湧くところ。やはり、個人的には好きになれません。
とは言え、手汗に悩む人や寿命を延ばすために存在するのがコーティング弦。今では改良も進み、かなり自然に弾けるようになっているのかもしれません。
まったく問題を感じないレベルにまで進化しているのであれば、それは歓迎すべき話。
そこで考えたいのは、そんなコーティングの意味がないような弦の劣化の仕方もあるって事。
力任せに思いっきり弾いたり、不自然なぐらいに弦がたわんだり、そういった演奏を繰り返していると巻線はもちろん、芯線の方にもダメージが行ってしまうんじゃないかと。
ちょっと極端なようですが、弦が切れる時のことを想像してみて下さい。弦が切れたからと言って、巻線の方までバラバラに全部解けるなんてことは無いはず。
弦というのものは、そんな生易しい作られ方はしていないし、それだとそもそも、張る時に切ることもできなくなってしまう。
と言うことはやはり、元が駄目になる、中身が駄目になることが怖い。芯線の劣化やダメージというのがすごく深刻な問題ではないかと思うわけです。
コーティングしてるから安心ってことはない。寿命を短くする大きな原因が実は自分の演奏方法にある可能性もある。
そんな意識をすると音も寿命も変わってくるかもしれません。
タッチを良くする・押弦を良くする
このブログに馴染みがあると、「またタッチの話?無理に絡めすぎじゃね?」 なんて思う人もいるかもしれませんが、それは正直、認識が甘いと言えます。
乱暴なタッチだったり押弦が弱いと、それだけ弦もフレットも痛む確率が高くなるんですこれが。
前述の綺麗な弦振動の話とも繋がりますが、常にバズまみれだったり、バチバチ言っちゃってるような弾き方をしていては、当然、金属の消耗は避けられません。
極端な話、ヤスリで削っているようなもの、金属の鞭をぶつけているようなものなんじゃないかと。
タッチやピッキングが荒いというのはやはり、弦とフレットのどちらに対してもダメージが大きいものだと考えられます。
チョーキングを多用したり、スラップが多いということであれば仕方のない面でもありますが、それでも、押弦が強いに越したことはない、綺麗に確実に弦を振動させるに越したこともない。
音程感を良くする意味でも、発音を良くする意味でも、太い音を得る意味でも、右手と左手を強化することには絶大な効果を期待できる。
と言うか、それが基本ですよね。タッチが良ければそれだけ、音楽的にも経済的にも素晴らしい恩恵をもたらしてくれるはず。
煮るにも限界がある
よく言われていることですが、弦を熱湯に入れ汚れを落とすのには、確かに効果がある印象。
経験豊富な人から聞いた話では、「1分半~2分がベスト!」とのこと。それ以上やると逆に駄目になってしまうそうな。
上手くいけば新鮮な音を短期間ながらも取り戻すことができます。
ただ、この方法、汚れが原因なのであれば効果を期待できる一方、すでに弦自体が消耗しくたびれていたり、どうしようもない劣化に対しては意味がない印象。
前述した通り、芯線も巻線も傷んでいるような状態はまずい。もはや汚れの問題ではなく、弦としての機能に支障が出てしまってると言えるでしょう。
まったく張り替えないなんてスタイルも良いですが、露骨に音程感が悪くなってきたとか、張りもなく響きもしないとか、さすがにそこまで行ってしまってはどうにもならない。
汚れに気を使うのはもちろん、温度・湿度などの管理と生活環境、そういったところに注意するのもいいけれど、個人的にはやはり、タッチを良くすること、押弦を良くすることを提唱したい。
それで絶対、弦の寿命は変わりますし、なにより音も良くなる。どうしても消耗が避けられないスタイルなのであれば、それは覚悟を決めるしかないでしょう。
(5)タッチを鍛える・ベースらしいベースに目覚める
新品弦の音などしょせん一時のもの
ジェマーソンとまで行くのは極端にしても、張りっぱなしでもそれほど問題を感じないようなスタイルであれば、弦代は確実に抑えられるでしょう。
金属的なアタックや倍音が売りだったり、それを個性とするのも魅力的なスタイルですが、そればかりというのもベースとしてはちょっと寂しい。
また、誤解を承知で言うならば、エフェクターやプリアンプだけではなく、新品弦の特性・個性に頼るのも、それはそれでどうかと感じるところ。
多様化極まる今の時代だからこそ、ギター的な華やかなサウンドや技巧ではなく、どっしりボトム豊かなベースが個性的に輝くかもしれません。
華麗で派手なベースとは逆行するように、「新品弦じゃ駄目だ!」というスタイルに目覚めれば、弦代も自然と減っていくことになるんじゃないかと。
フラットワウンドは使いこむほど良い
フラット弦の中で個人的にお気に入りなのがラベラのジェマーソン弦。しかし、新品だと音も感触もめちゃくちゃ硬くてビックリします。
まずそれらしくするのに最低3ヵ月、馴染んでくるのに半年、納得するのに一年とか、それぐらい弾きこむ必要がある印象。
まぁ、それはさすがに極端な話だと思いますが、でも、せっかくのフラットワウンドだったらやっぱり、弾力のある柔らかさや味わいを求めたいもの。
自分が所有しているW-BASSなどについて言えば、年単位で弦を張りっぱなしです。ウッドサウンドを狙っていることもあり、交換する必要性も感じません。
むしろ、新品弦だと音がおかしくなってしまう為、致命的なトラブルでも起きない限り、弦を変えることはないですね。
エレクトリックベースでウッドライクなサウンドを出そうと試行錯誤する人もいるかと想像しますが、まずはとりあえず、シンプルなプレベにフラットワウンドでも張り、それを弾きこんでみると良いんじゃないかと。
アコギの延長で作られたアコベなんかより、余程に濃密で充実したボトムを得られるはず。
フラット弦だけではなく、試しにスポンジを詰めてみるのもおすすめですね。
タッチでボトムを出す・個性を出す
「個性を出したい!手に入れたい!」と人は望むものだと思いますし、誰にだって独自のこだわりというのがあるはず。
それと同時に、「目立ちたい!」と欲が出てくるのも当然のことでしょう。
しかし、それをインスタントに求めてしまう場合、前述のように、華やかなサウンドの方に気が入ってしまいがちなんじゃないかと想像します。
耳に聴こえやすいアタックや倍音に特殊な響きなど、確かに面白いものですが、ボトムが薄く軽くなってしまうか、スカスカにまでなってしまうリスクもあるから怖い。
ギターサウンドなベースというのも格好いいし、自分も確かに好きです。ごきげんなスラップでバッキバキ攻めるのも気持ちいい。
一方、シンプルなフレーズをタッチとグルーブで昇華させるというのは容易なことではない。それを形にするにも個性にするにも、恐ろしいほどの積み重ねが必要だと感じる次第。
前述のプレベとフラットワウンドの組み合わせにしても、やわなタッチでは鳴ってくれないことが容易に想像できます。
しかし、ここでエフェクターやらプリアンプで何とかしようというのではタッチは鍛えられないし、本物のボトムも得られない。
好みの問題で話を済ますか?それとも覚悟を決めてタッチを鍛えてみるか?大袈裟ではなく、それで人生すら変わってくると思います。
何だったら「金がないからタッチを鍛える!」なんて割りきり方も面白いかもしれません。
「楽器や弦になど左右されない強靭なタッチとサウンド」
これを手に入れてしまえば何も怖いものはなし。 いつでもどこでも自分のグルーブが出せるようになるんじゃないかと。
そしてそれが経済的でもあり、強力な武器にもなってくれるはず。
(6) 高品質で安定した弦を使う
おすすめはRichard Coccoの弦
確実に10年以上は世話になっているであろう弦。このリチャード・ココにしてからというもの、他の弦は本当に使わなくなりましたね。
普通、弦は劣化すると張りがなくなったり、弾いてて気持ち悪くなるものですが、ココに関しては不思議と、ちょっと弾きこんだ方が良い感じになる印象があったりします。
ボヨンボヨンに緩んだり鈍臭くもならず、独特の弾力と張りをキープできると言いますか、これが実に癖になってしまうところ。
最近はジャリジャリ感やバキバキ感とかより、落ち着いたボトムとサウンドを出したい意識が強くなった為、頻繁に交換するような必要性も感じなくなりました。
ジラウドベース自体のレンジがものすごく広いこともあり、とりあえず2~3ヵ月は余裕な印象。
フレットレスなんかは年単位で張りっぱなしですし、弦の出費についてはかなり経済的に過ごせるようになったなと。
定番に比べるとちょっと高いのは確かですが、それだけの価値がある弦です。自分は特にステンレス弦が好み。最低でも3か月は張りっぱなしで問題ありません。
R COCCO RC5C S BASS 5-STRINGS STAINLESS
他の弦に浮気しようとしても結局は戻った
素晴らしい弦と言いつつ、実は他に乗り換えようとしたことがあるのも事実だったり。
一時期、どうも自分の好みではなくなってしまった印象があったので、ちょっと様子を見ようと他の弦に移行しようとしたんですよね。
しかしま~、困ったことに、どれを弾いても全然ピンと来ない。
・倍音は素晴らしくてもボトムがスカスカになる
・最初は良くてもすぐ劣化する
・品質がバラバラで音が安定しない
・張りが弱くて気持ち悪い
・そもそも音が死んでて音量も小さくなる
など、メリットよりも悪い印象の方ばかりが気になってしまう。
もっと強烈な個性が欲しいとか、金属的な倍音が出てほしいなんて場合、ココ弦ではちょっと物足りなく感じる場合があるのは確か。
その為、優等生的で面白くないと思う人がいても不思議ではないでしょう。
特に、ローBに対してグランドピアノ的な「ゴーン!」って響きを求めるような場合、ちょっと元気がないとか、輪郭がないような印象を受ける可能性があるかもしれません。
しかし、その量感豊かなボトム、安定したサスティーンにバランスの良さなど、それに慣れてしまうと他の弦ではもう駄目でしたね。
前述の通り、ココは弾きこんだ際にも良い感じになってくれますし、ただ単に劣化していくのとは違うから面白い。そして美味しい。
結局、音的な意味でも財布に相談する意味でも、自分にとってはココ弦がベストであるると気付き、長年、ず~っとこれに落ち着いている次第。
代理店さんのおかげか入手も容易になっていますし、それもポイントが高いところ。
ニッケル弦を選ぶにしても、自分はココ一択ですね。
安物買いの銭失いはやめる
(1)の方でも話しましたが、色々な意味で安物には警戒した方が良いでしょう。
いくら新品弦の音が好きで常に交換して弾きたいとしても、粗悪品でもう最初から死んでしまっていたり、ボトムがスカスカになるなんてのはいただけません。
1000円ケチって交換頻度が高くなるぐらいならむしろ、1000円足して納得のいく弦を張った方が経済的になるんじゃないかと。
実際、「安くていいや!」と飛びついてみたものの、見事なぐらい大失敗したことがあります。
ま~、とにかく張りがない、反応は遅くなる、抜けてこない、びっくりするぐらい早く劣化するなど、良いことがひとつもなくて参りました。
しかも、ライブに合わせて弦交換したものだから、余計に酷い目に遭いましたね。「たまには新品でいくぜ!」ってのが完全に裏目に出てしまった次第。
どんなにくたびれていても、いつもの方が100倍マシでした。
少しでも安くしたくなる気持ちって自分もよく分かりますが、手を出しちゃいけないものってのが世の中には存在する。
「弦楽器」にとって「弦」がどれほど大事なものか?あらためて見直し真剣に吟味する価値が絶対あります。
(7) ジラウドフルチューンのすすめ
年単位で張った弦でもフレットレスでもバッキバキ
言葉だけだとステマだのオカルトだのうるさい人もいそうなのでとりあえず動画でも。
弦を数年張りっぱなしのフレットレス。そこにJFDT-Cのスラップモードを使用して鳴らします。
最初は本体のパッシブトーンを使用し甘い音を出し、その後にそれをスルーしてレンジを思いっきり広げるというやり方。
こっちの動画は最初から最後まで完全スラップモード。フレットレスでもバッキバキの音が簡単につくれます。
ジラウドフルチューン
「ワイドレンジなベース」と来ればジラウドに並ぶものはこの世に存在しないでしょう。20年以上ベース弾いてますがジラウドを超える反応と特性には出会ったことなし。
ノーマルチューンのままでも十分凄いのにフルチューンはさらに別物。張りたての弦だったらトレブルを大幅にカットして丁度いいぐらいかもしれません。
自分の好みを言うなら指弾きで良い塩梅にするには1~2ヵ月弾いてからって感じ。弦自体のクオリティも高ければそうそう交換する必要性は感じません。
それぐらいフルチューンのサウンドは次元が違います。
JFDT-C スラップモード
驚異的なワイドレンジを実現したいのであれば四の五の言わずスラップモード。こいつを使っちゃうのが一番早いし一番分かりやすい。
マグネットPUで鳴らすにもかかわらずその特性はもはやアコースティック。弦の倍音もアタックも常識からは異次元レベルで綺麗に再生。
よく言う「ドンシャリ」なんてのは生ぬるい。あんなの癖が強くて気持ち悪いだけ。
繰り返すようですが、前述の動画のスラップサウンドは何年も張りっぱなしにしてある弦とフレットレスによるもの。
こなれた弦による指弾きに美味しい特性から一転、活きの良いスラップサウンドに変貌も可能なのがJFDT-Cの凄いところ。
弦代節約に貢献なんてもんじゃありません。フレットレスに関しては本当、弦交換の必要性を感じなくなります。
音抜けとかアタック感に悩んでるんだったらフルチューン。そしてスラップモードを試してみればその瞬間に世界が変わるはず。
メビウスPBはやばい
JFDT-Cとはまたちょっと違う存在なのが、
『Mobius』
これもジラウドならではの素晴らしい回路。
印象としてはもっとボトム寄りな感じ。プレベに対する相性が抜群。
ただその為、JFDTのスラップモードなどと比較した場合、ちょっと高域の方が物足りない感があるのも正直なところ。レンジの広さで言えばJJスタイルのスラップモードがやっぱり最強だと納得。
なんて思ってたらブッ飛ばされたのがプレベのメビウスフルチューン。さらにそれをも超えてきたのがジラウドのPJ。そのあまりのサウンドにひっくり返りました。
あれを弾いたら本当、「プレベはレンジが狭い!」とか言えなくなっちゃいます。スラップモードなんてものを使用するまでもないそもそもの特性の素晴らしさ。
「実はプレベって超レンジが広い!」
ジャズベよりもとんでもない特性を秘めていた事実に驚愕。異次元のワイドレンジサウンドに色々崩壊させられること間違いなし。
ノーマルチューンではありますが、動画を撮ってみました。スラップでもガンガン攻められます。
余分はカットできるけど逆は辛い
出過ぎているものは抑えてしまえばいい。ちょっとカットするぐらいなら音像も崩れません。音がすっきりすると色々扱いやすい。その方が実用的なサウンドになることが多いのも現実。
逆に出ていないものを持ち上げるのは大変。 根本的にレンジが狭い、アタックが弱い、抜けてこない。こういう楽器を弾くのはま~疲れます。
にもかかわらず、エフェクターやプリアンプでどうにかしよう、とにかく後付けで何とかしようというのは本末転倒。
だったら最初からレンジが広い、アタックが出る、音がバンバン前に出てくる、そういった楽器を使った方が早い。無理に過剰に意識せずとも自然に実現できると凄く楽。
フルチューンはブーストしない素の状態でもめっちゃくちゃ抜けてくるから加工も楽です。
やるべき事をやってるのがジラウド
複雑そうだけどジラウドのやってることは案外シンプルで分かりやすい。
ワイドレンジと言ってもそれはPUの信号を劣化させず出力しているだけ。それを電気的に自然に変化させているという話。
実際、他社製の楽器をフルチューンにしてもいまいちだったとか、思ったような結果にならないなど、そんな事例が沢山ある様子。
PUそのものが高域を拾ってないんじゃブーストしても無駄。そもそも楽器本体の鳴りがしょぼいのではどうにもならない。
「常に新鮮な弦でないと音抜けを保てない・・」
「すぐ倍音も音程感が悪くなって聴こえにくくなる・・」
そんなことで無駄に消耗、浪費するぐらいだったら、ジラウドのベースを一度弾いてみることをおすすめします。
同時にタッチも鍛えれば音は良くなり弦も長持ち。経済的にも音楽的にもなる一石二鳥。
パッシブ派、アクティブ派、ドンシャリだなんだと議論するのはもうアホらしい。 根本的な特性の悪さに頭を抱えるんだったら特性の良い楽器を弾いちゃった方が絶対早い!
それが弦代の節約にもなりますし、実際、めちゃくちゃ助かってます。
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