好きな6弦弾きはベースプレイヤー
自分が今でも好きなベースプレイヤーを挙げてみると、
・ジャコパストリアス
・マルコメンドーサ
・ジョンミュング
・アンソニージャクソン
・納浩一
・ネイザンイースト
こんな感じになる。
面白いのはジャコ以外は6弦を弾く人達って事。
その共通項について少し考えてみたい。
マルコメンドーサに関しては専門というわけではないが、6弦フレットレスを余裕でバリバリメインにも出来る人なのは間違いないだろう。
実際、ブルーマーダーのライブアルバムなど、ハードロックにも関わらず6弦フレットレスを縦横無尽に弾いている。通常の4弦では手も足も出ないサウンドとプレイに心底衝撃を受けた。6弦はシャレやオマケで弾いてるなんてレベルのそれではない。
ネイザンイーストなどは5弦と行き来してる感があったが、今はもう完全に6弦の人になってる印象が強い。
弾かない時はひたすら弾かない、的確なバックに徹する、非常にビジネスライクなイメージも強かったり、それが時に嫌味な感に見えてしまう事もあるけど、ソロを弾く際に6弦で色々解放されるような気がして、それが好きだったりする。
6弦の全てのポジション、端から端までここまで歌えて弾ける人間は、そうそう存在しないだろう。しかも、ほとんど視認せずにも弾けるってのが驚異的。
あまりにサラッと弾けちゃうので認識しづらかったりするが、6弦を活かしたバッキングもめちゃくちゃ上手いと唸らさせる。
ジョンミュング、アンソニージャクソンについてはまぁ、最近ずっと語ってきているので、ここではそこまで強く触れなくてもいいかなと思う。
あえて言うとしたら、4弦時代でも好きだし、弦の本数云々を超えたところで好きでもある。そもそもの発想と言うかスケール感、フレーズ、イメージしてるサウンドもプレイも4弦の範囲のそれではない。
だからこそ、4弦でもその根本にあるものは変わらないし、6弦を弾く事が当たり前でもあるという、なかなか希有な感覚の持ち主達ではないかと感じる。
自らのスタイルを追求、それに徹底して応える楽器を長く追い求めてきた姿勢にも感服する。
そして納浩一さん。この方も本当、自分なんかが語るのはおこがましい気がするレベルで尊敬している。
6弦をメインにしているイメージは最近な気もするが(と言っても10年近いレベルだけど)、フォデラの旧アンソニーモデル(たぶん)やインナーウッドの6弦を弾いてたりもした為、「ついに6弦に手を出した!」という感じでもないかもしれない。
この方も4弦だろうが5弦だろうが納浩一その人だし、もっと言えば、フレットレスだろうがアップライトだろうが納浩一である。
作曲家でもあるし、視野の広さも認識もただのベースプレイヤーのそれではない。それでいて、根っからのベースプレイヤーそのものでもあるってのが、次元の違いを感じさせられる。
ただベースが弾けるだけではスーパープレイヤーにはなれない、一方でベースに対する愛情も何も無いのでは淡白にしかならない、そんな事を思う。
と、こうやって語ってみると、自分の中で見えてくるものがある。そもそもの話、まずこの人達のベースプレイそのものが好きだ、それは6弦を弾いてるからどうとか違うところから来ているものだろう、そう確信する。
逆に、自分の苦手な6弦プレイヤーの事を考えると、サウンドにもプレイにも惹かれないと強く感じる。どんなに素晴らしいテクニックでベースソロを披露しようとも、根本的に何か響かない、ベースのそれを感じない、そういった何かがあるのだと思う。
ただの好みの問題、独断と偏見も多分にあるだろうけど、伴奏の素晴らしさとでも言うか、そこに惹かれるか惹かれないか、テーマはそこなんじゃないかと感じた。
「6弦を自在に弾きこなす!」と一口にしても、意味が異なってる部分が沢山ありそうだ。「ソロも凄いけど実はバッキングはもっと凄い!」今日名前を挙げた偉大なプレイヤー達は本当、それが強力に当てはまる。
その逆、見事なソロを弾くけど何かピンと来ない、違和感があるという人は、いまいちバッキングの方に惹かれない感じがする。
当然の如く地味なベースプレイが出来るにしても、そこにソロ程のエネルギーや集中力を感じないと言うか、躍動感に物足りなさを覚えるのかもしれない。
ってまぁ、そんな偉そうなこと語れる身分かいな、お前はどうなんだって問われたら、「いやぁ評論家様気取りってか・・な~んにも言えなくなっちまうぜ・・・」ってヒヨっちゃうけど、でも本当、その辺を考えていくと自分はやっぱり、ベースが好きなんだと確信できる。
アンサンブルにおけるその楽しさ、自由の置き所ってものに関しても、ベースのそれを柱にするし、そこを置き去りにした革新性や先進性には惹かれないのは間違いない。
その革新や先進というのは、ただ単に別の楽器になっただけなんじゃないか、そんな疑問が湧いてしまう事が多々ある。そこを攻める姿勢を尊敬するのとはまた別として。
以前の自分を振り返ると、6弦を弾きたいから6弦を弾いていた、そこにアイデンティティを感じていた、そんな幼稚さや不誠実さが頭をよぎる。
結果的に自由になれなかった、楽器の選択にも音的にも身体的にも完全に縛られてしまっていた、そんな後悔を痛感する。
だからこそ、もう一度6弦を手にしてみたい、今度こそ自由を手に入れてみたい、そんな気分だ。20年以上も遠回りし、ようやくベースって楽器の芯と柱が見えてきた今だからこそ、一歩進んで広げてみたい。
今なお現役のスーパープレイヤー達を心から尊敬するし、本当に感謝したい。20年以上もファンをやれるってのは只事じゃない。それだけの価値があった、それだけ偉大だったという事だ。
長く好きなものにはそれだけの理由と意味がある、改めてそれを知れただけでも、書いてみて良かったと実感する。そして、ジャコは色々ブッちぎってる存在なのだと、それも確信した次第。
いや楽しく語れて良かった。
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