ベースと弦高 下げると大体失敗する不思議 弾きやすさだけ見ても駄目

ベースと弦高

 

久しぶりにちょっと弦高を下げてみたくなり、ブリッジの駒を下げてみることに。

 

そこまで極端に下げるようなことはしたくないので、各弦の張り具合を揃えるような感覚、もうちょっとスムーズに鳴るように心掛けて調整。

 

その甲斐あってか、かなり良い感じの弾き心地になりました。

確実に違和感やストレスが減り、無駄な力も入れずに済むように。

 

タッチが綺麗になるとやはり、それだけ音程感も良くなりますね。

力んで音が不自然に潰れなくもなる為、太く聴こえるようにもなる。

 

「もっと早くやっておけば良かったなぁ・・」

 

ちょっと後悔した次第です。

 

最初はいいんだけど

 

さて困ったのがこれ、いつものパターンということ。

 

徐々に違和感を覚えるようになり、

 

「やっぱ駄目だ!」

 

元に戻そうとするのがお約束。

そして元の設定に戻らなくて苦しむまでがセットです。

 

ほんと、始めはいつも良い感じなんですけどねぇ。

おかしな話で、時間が経つと駄目なんですよ。

 

もう少しで10年ぐらい。

長く弾いている楽器ってこともあるのかな?

 

僅かな変化でも体がそれを拒絶するのか、神経質に感じ取ってしまうぐらいに染みついているということなのか、変にいじると大体こうやって失敗します。

 

面白い話で、真っ直ぐすぎるネックってのも駄目なんですよね。

どのポジションでも均一感が得られるし、音に張りが出て音程感も良くなって最高・・・

 

のはずなんですが、弾いててどうにも面白くない、好みではない。

 

どんなに弾き心地が良くなっても肝心の音が駄目。

音が駄目だと弾き心地もおかしく感じるようになる。

感覚が全部狂ってきてグズグズになるって流れも定番。

 

本当に不思議です。

 

感覚と技術を変えるのは大変

 

この話をもって論ずるべきではないのかもしれませんが、実際問題、もはや習慣を越えてと言うか、生活レベルにまでなってしまったものを変化させることの難しさを感じます

 

極薄の紙一枚の感覚すらはっきりと認識するのが人間という生き物。

 

長く染みついた感覚を変える、今までの技術とは違う何かを身に付ける、新しい未知なものを取り入れる、その困難な道のりというものを痛感します。

 

状態が狂っているかもしれないけど、それがすでに自分の中の普通や基準になってしまったか?

それともその従来の方が実は正しく、変える必要はない可能性もあるのだろうか?

その中間が良いのかもっと極端が良いのか、一体なにが正解なのか?

 

そんな疑心暗鬼も生まれてしまうのが実に厄介なもの。

 

変化を求めるのはいいんだけど、その変化が良いものかどうかって分からない。

意地を張ってどんどん間違った方向に行くのも考えもの。

 

本当に難しい。

 

新しい楽器が欲しくなるとかってのもたぶん、こういう時なんでしょうね。

 

いつもの安心の愛機を変化させず、新しいものを取り入れる。

別のものとして区別することができるという、これが実に楽しく、新鮮な気持ちにもさせてくれるから心地よい。

 

そして、すぐ飽きて手放すのもお約束。

 

「やっぱりいつものこいつが最高だ!」と納得して終わりという、この不毛なサイクルに逆らえなかったりもするのが実に笑ってしまうところ。

 

そういう意味じゃ、調整のデータを確実に残しておける『PLEK』の存在は画期的。

曖昧な感覚に任せるのではなく、マシンによる超精密なフレット調整が可能。

 

「職人には勝てない!」とか「魂がない!」なんて批判も受けそうですが、恐ろしく優れた道具であることは否定できません。

 

感覚的で曖昧なところをハッキリ表すことができるって怖いけれど、実に頼もしいことでもありますよね。

 

自分の今の感覚を変えるべきなのかどうか、そこまでを判断するものではないにしても、以前の自分がどうやっていたか? どんな好みを持っていたのか?

 

それが具体的に分かるだけでも価値のあるものだと感じます。

 

下げる時は弾き心地 上げる時は音

 

弦高調整の最適解は出ていませんが、変えたくなる気分というのは理解しているつもりです。

 

下げたい時というのは、

 

・もっとスムーズに弾きやすく

倍音を綺麗に出したい

・脱力して楽に弾きたい

・とにかく高速に反応してほしい

 

こういう傾向を感じるところ。

 

一方、高くしたい時は、

 

・もっと腰のある太い音を出したい

・繊細すぎてコントロールしづらい

・音にも弦にも溜めが欲しい

・ガツン!と弾きたい

 

こんな気分になっていることが多い印象。

 

これを書いてて思いましたが、あれです。

そろそろ弦の交換どきなのかもしれません。

 

弦の張りも響きも、劣化をちょっと許容できなくなってきているんだろうなと。

にもかかわらず弦高で解決なんてのはまぁ、本末転倒というものですよね。

 

いやぁ、安易にいじるべきではなかったですね。

弦を変えてネックを調整して、そこであらためてまた調整すればよかった。

 

そんなこんな、弦高がおかしいと感じる場合、まずはネックを調整するなり、弦を交換するなり、まずはそっちを見て直すようにした方が確実。

 

ネックや弦の状態を無視して駒だけいじると大抵、良い結果にはなりません。

負の連鎖が起こる可能性がある為、一度ビシッと決めたら駒はなるべく触らない方がおすすめ。

 

毎度のことなんだけど、無駄な時間を過ごした気分です。

こういう時はブログがあるとこうしてネタになっていいですね。

次に同じ状態になっても冷静に判断できます。

 

たぶん。

 

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