PU位置とベースサウンド 好きな音・嫌いではない音・苦手な音を探る

好きなベースサウンドとPU位置を探る

実は疑問もあるジャズベース

 

自分が一番好きなPU位置は60年代のジャズベ仕様。

 

リアだけでもよし。フロントだけでもよし。ミックスしてよし。どの位置でも使える音になる素晴らしい完成度。まったく根拠も何もなくPUの位置を決めているようなものとは比較になりません。

 

この2PUのミックスこそがジャズベースの魅力。自分も大好きなサウンド、実用性も最高。楽器本体もよく鳴っているのであれば、これ以上の仕様はないとすら思うところ。

 

一方、疑問を抱く部分があるのも正直な話。

それは何か?

 

『ミックス時の違和感』

 

利点、醍醐味と認識しつつ、実はウィークポイントになるようにも感じます。

  

離れた位置にあるPUを組み合わせる宿命か、どこか音がスッキリしすぎてしまうような、プッシュ感がなくなってしまうような、ひっこんでしまうような、そんな印象があるのもぬぐえない。

 

だからこそバンドで丁度よく混ざるのかもしれないけど、自分の好きな要素、理想を考えていくと、特に2フィンガーにおいてその違和感を覚えることが悲しくもあったり。

 

そこでまた一つ疑問が生まれるわけです。

 

「離れた2PUのミックスが本当に理想なのか?」

 

今年の抱負の方でも話しましたが、今年はあらためて2フィンガーをもっと鍛えたいと考えているからこそ、この問題がより気になってきてしまった次第。

 

フレットレスと2PUの違和感

 

前述の話にいまいちピンと来ない人も多いかと想像。繰り返すようですが、自分もジャズベのミックスサウンドは大好きな人間です。そこを否定されたら「は?何言ってんの?」とまずは思うだろうなと。

 

しかし、そんな素晴らしい2PUのサウンドでも違和感をはっきり覚える楽器があります。

 

『フレットレス』

 

恐らく自分だけではなく、多くの人が1PUの方がしっくる来るものを感じるはず。

 

ジャズベだったら完全にリアに寄せたサウンド。ジャコに代表されるように影響力も凄まじい。この音の虜になる人も少なくないでしょう。

 

フロントとリアと2PUをがっちり混ぜちゃうと逆に使いづらくなる不思議。明瞭感が失われる、音がくもる、音程感も微妙になる、音像のボヤけみたいなのがフレットレスの方では露骨に出る。フレッテッドと比較するとデメリットの方が多く目立ってしまう印象。

 

それこそジャコのようにフレットレスで16分音符を明確に刻むとしたら、JB位置の2PUミックスでは全然しっくりこないのが自分の感覚。団子のような音にがっかりしてしまうところ。フレットレスならやっぱり、PUはブリッジ寄りの方が好み。ジャズベならリアの方をメインにしたくなります。

 

2PU両方を鳴らしてしまうと逆に扱いづらい、タッチの差もあまり出なくなるなど、完成度が上がるどころか不便、魅力が薄くなるように感じる次第。

 

フレッテッドでもフレットレスでも好きな仕様とPU位置は何か?

 

最近の自分の中にあるモヤモヤ。

 

「フレッテッドでもフレットレスでも関係なく好きな音が本当に自分の好きな音、使いたい音、使いやすい音なんじゃなかろうか?」

 

こんなことを考え始めました。

 

【ジャズベース・JJミックスはどうなのか?

 

ジャズベの好きな要素に『万能感』というものがありますが、それが果たして自分にとって本当に必須要素なのだろうかと、そこに疑問を抱いたり。

 

2PUのミックス時に最高に好きなのがスラップサウンド。これについてはもう断トツで好みですね。リアでスラップしたって全然ピンと来ません。

 

ただしここで問題なのは『そんなにスラップをしない』ということ。比率で言うなら2フィンガーが99%、その他1%ってぐらいかも?この状態でスラップサウンドに固執する意味があるのだろうか?それも強烈な違和感の原因になるわけですね。

 

【フロントPU・プレベ系はどうなのか?

 

次に気になるのがフロントPU、プレベな方向性。大好きなサウンドである一方、自分のメインにしたいかは何ともかんとも。

 

やるならフラットワウンドを張って渋くやりたい、完全に特化させて他の楽器とは違うディープな路線で行きたくなるところ。それも主にフレッテッド。フレットレスだとかなり微妙になりそうな予感。

 

ネック寄りのPU配置でフレットレスというのは、自分の中にあるエレクトリックベース観から見てもあまりピンと来ません。

 

【ミュージックマン スティングレイは?

 

フレッテッドでもフレットレスでもかなり良い感じのスティングレイ。絶妙なPU配置、実用性にも優れた素晴らしい設計だと確信します。一方、自分の好みから言うとちょっと中途半端か、煮え切らないものがある。

 

客観的にベストだったとしても、

 

「もうちょっと太い方が・・」

「いや、もうちょっとキレが・・」

「ちょっと癖のある倍音が出るかなぁ・・」

 

こういう不満が付きまといそうなのが怖い。完璧に納得できるかと言うとそれは違うなと。バランスも実用性も非常に優れたものだと分かりはするんですが、どちらかと言うと苦手系、「何か違うな・・」という根本的な相性の悪さがある印象。

 

ラージポールピースの場合、タッチコントロ-ルの面から見ても違和感があります。

 

【ジャズベのリアPU ブリッジ寄り系は?

 

2フィンガーのキレを狙うなら圧倒的にこれ。タッチミュート(ゴーストノート)もサウンドとして活かしやすい。フレッテッドでもフレットレスでもタッチの違和感があまりない。ニュアンスも明確、音がはっきり出て気持ち良い。

 

音が軽くなりがちなのは事実。混ざり納まりが良いかどうかは何とも。万能なのか好まれるベースかも微妙。

 

まぁでも、

 

「だからどうした?」

 

そんな魅力と強さを感じるのがこの位置の面白さ。

 

鋭い音が出やすいのは確かな一方、じゃあ甘い音は出ないのかと言うとそれは絶対違う。このへん、フレットレス使いなら一発で理解できるポイントではないかと。個人的にはプレベをブリッジ寄りのポジションで弾いてもピンと来ませんが、リア系のPUはブリッジ付近で弾いてもネック寄りで弾いても美味しく感じます。

 

何でしょうね?

 

『主張の自由自在感』

 

これを最も強く感じるのがブリッジ寄りのPU位置。そのサウンドとレスポンスの妙。プレシジョンベースから進化を遂げたジャズベースの心臓部、核心部であるとも言えるのかもしれません。エレクトリックベースの革新と発展性。それがここに存在すると言っても過言ではなかったりして?

 

フルアコではなくテレキャスやストラトが誕生したような感覚と衝撃?それがあると考えるのも面白そうです。

 

何が好きで何を求めるべきなのか?

 

・スラップは60年代JBの両PUミックス

・2フィンガーはリア系オンリー

・渋く重いのはプレベ一択

 

これが自分の大まかな好み。この内、あまり出番のなさそうなところを引いていくと、残るのはリア系の音。これ、何か良い呼び方がないかと考えたくなります。

 

それはともかく、ついついこう、実用性がどうのアンサンブルがどうのと考えてしまいがちですが、自分のエゴ丸出しでさらに話すならば、

 

・ブーストしまくったJJミックス

・はっきりくっきりかつ重厚なリア系

・クソ重い音かつはずむPB系

 

これが良さげ。

 

先日、「理想のフレットレスとは何だ?」という旨の話をしましたが、考えてみたらこれ、そのままフレッテッドの方にも当てはまりそうだなと気付くことに。高音域の拡張に関してはまた話が別ですが、好きなくせに実は全然知らなかった世界があるんじゃないかと疑問が湧いた次第。

 

『ブリッジ寄りに配置したPUサウンドの究極』

 

これをスルーしてたと反省。

 

これまた以前に話したPUの磁界による弦振動への影響を考えると、フロントPUをのせた時点で真のリアPUサウンドというのは得られなくなってしまうのかもしれません。

 

ジャズベもプレベもいいけど自分に特化させるなら違う気がする。スティングレイは惜しいようで遠いようにも思える。フレッテッド/フレットレスの両方で納得できる音はほぼ一つしかない。そう考えていくと俄然、次のベースでやってみたいことが見えてきました。

 

どこまでも2フィンガー重視、その好きなポイントを徹底して探っていきたいところ。

 

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