PUフェンスの美味しさと弦のミュートと
■本ページはプロモーションが含まれています。
PUフェンスによるタッチとフォームへの影響が面白い
ジラウドのメビウスPBにPUフェンスを装着してみた先日。
「こんなもん邪魔で弾けねぇよ!」と以前は思ってた代物。研究を積み重ね、好みも変わってきたからなのか?今回は想像以上のメリットを感じています。
まず自分的に何が嬉しいかって、
『右手親指が安定する』
これが凄く大きい。
軽く弦に乗せるより遥かに具体的な手応えがあるのが実にナイス。さらに付け足すなら『自分側に圧力を加えやすくなる』と言いますか、これも美味しいポイント。
例えば、フォームとプレイを安定させようとすると、親指をPUや弦に押し付けてしまいがち。それも確かに効果を実感できはしますが、印象としては脱力の敵、体の負担になる感も否めない。
極論、楽器を地面に落とそうと躍起になる感じ?下方向に一生懸命力を加えるのは不毛に思えます。
一方、フェンスがあると自分の手と体で楽器をサンドイッチするような形になるのが良い。マーカスミラーに代表されるようなスラップスタイルにも効果絶大。
ジェームスジェマーソンのように中・薬・小指とフェンスに乗せ、ネック寄りのポジションで弾くにも相性抜群。
地面方向、天井方向への力み、上下に楽器がフラフラ揺れるのは相性が悪い自分のスタイル。不要なブレが発生するほど、それだけプレイにもサウンドにも影響があると感じます。
安定したフォームと太い音を出したい、そんな気持ちを持ってるならPUフェンスを使ってみる価値あり。
安定させると言ってもそんな必死に押し付ける必要はないし、カチコチに固めろってことではありません。軽く触れるぐらいでも効果を実感できたからこその手応え。
邪魔だったら外せばいいし、気に入れば続けてみればいい。これは本当、実際に使ってみないことには判断できません。
「俺にフェンスとか合うわけないよな?でも気になる・・どうすっかなぁ・・・」と購入を迷ってましたが、入手して正解でした。
フェンスを付けることに長らく抵抗があった身だけに、今だからこそ分かることが沢山あるのだと驚いた次第。
ただし親指を使ったミュートが難しくなる
親指をフェンスに当てられることが美味しい一方、ちと厄介な点を感じたのも正直な話。人によっては致命傷にもなりかねない問題かもしれません。
『使わない弦のミュート』
親指を弦に当ててミュートも兼ねているスタイルの場合、弦が鳴りっぱなしになってしまう可能性が高い。特に低音弦、4弦と3弦に注意が必要。
例えば、1弦の9フレットを弾いてみて干渉しまくってるようならミュートが甘い証拠。
意図せず他の弦の響きが加わってしまう、音が濁ってしまう、そうやって抜けも悪くなるのは避けたいものです。
フェンスの有無に限らずミュート技術の向上は本当に必須。より良い音と演奏、基礎を高めるに避けられない要素だと痛感。
多弦で培ったミュートテクニックが役立った
右手親指をフェンスに付けて弾く際の問題は前述した通り。弦に触れることができない以上、また別のミュート技術を磨くしかありません。
ここで面白かったのは、自然と親指以外によるミュート技術を用いてたこと。
1~2弦を弾く際、右手薬指と小指で3~4弦に触れて不要な振動が発生しないよう勝手にやっていて自分でびっくり。
フォームを安定させようとする意識と消音の意識と両方が働いた結果、すでにそれっぽい技術が出来上がってたみたいです。
これはもう本当、完全に多弦ベースからの技術の流用ですね。特に6弦からの影響なのかな?まさかPUフェンス付きの4弦に繋がって役立つとは想像もしてませんでした。
似た感じのミュート技術について例を挙げるとしたら、ジョンパティトゥッチ。ローB、最低音弦を親指でミュート。その次に来る弦を小指薬指でミュート。
さらに上の弦はアポヤンドを含め、常に中指か人差し指かでミュート。こんな感じの弾き方になっているのが面白い。
必ずその形になっているとかそれを絶対崩さないってことではありませんが、ミュートにかなり気を使ってるか無意識にでも徹底しているのは確かでしょう。
親指の側面をべったり付けてミュートなんてスタイルもありますし、左手の親指を利用するなんて手もあったり、意外なぐらい個性が分かれそうでもあるのがミュートテクニック。
本当の基本の部分、基礎も基礎の話ですが、だからこそ、一生事に関わる技術と言えるでしょう。
しっかりベースを鳴らしたいのであれば、それだけ余計な響きは抑えたい。早い段階で身に付けておきたい技であると改めて意識させられます。
必要な物を使うのは甘えでも何でもない
フィンガーランプでもなんでもそうですが、邪道だなんだと安易に切り捨ててしまうのは好きではありません。
使った上で「俺には合わない!」と判断するならいいけど、全く使ったこともないのにやれ正道だ王道だと固執するのは疑問。
そもそもの話、PUフェンスやブリッジカバーについて言えば、装着してる方がよりヴィンテージ、よりクラシカル。オリジナルフェンダーの方向に近付くとも見れますよね。
元々存在する物、あって当然だったと考えれば邪道でも何でもありません。
「ジェマーソンはPUフェンスを使う腰抜けだ!」なんてことが有り得るかって話。それと同じく、「マーカスなんてのはフェンスが本体だろ!?」みたいなこと言ったって馬鹿馬鹿しいだけでしょう 。
「道具なしでも弾けるに越したことはない」ってのも分かるけど、これについても前述した通り、本来はそこにあった物なんだから難しく考える必要はないと思います。
「フェンスを利用するなんてこれが男のベースと言えるのか!?そんな卑怯者を君はどう思うんだ!?」なんて言う人間がいるならば返す言葉はただ一つ。
「使えばいいじゃないか」
それでより良い結果を得られるなら、躊躇することなく使うべき。要らなきゃ使わなきゃいいし、必須なら遠慮せず使ってしまえばいい。実にシンプルな話ですね。
PUフェンスとブリッジカバーがもたらす窮屈な新鮮さ
抵抗もあったけど、今は必須な感もあるPUフェンス。
これを利用した弾き方、独特の世界が存在することも確信。ブリッジカバーも同様、これを使うとまた違う感覚が得られて楽しい。
それこそ、初心者にも実は良いのかなって思う面も多々ありますね。
弾くポジションが限定されるからこそ、使い分けが簡単になるのが面白い。制限があることにより、逆にタッチコントロールに目覚める可能性があるんじゃないかと。
『ネック寄りで弾くか?ブリッジ寄りで弾くか?』
この二種類の使い分けだけでも新たな表現力が生まれるのは間違いありません。サウンドにもニュアンスにも幅が生まれれば一味も二味も変わります。
制限の中だからこそ分かることもある。限定から生まれるアイデアがある。窮屈だからこそより集中できる。
自由を奪われるかと思いきや、実用性が増して自由を感じる。そんな不思議な感覚を味わえます。
ジャズベやプレベの愛好家だったら尚のこと一度は試してみるべき。意外なほどの威力、魅力が存在するアイテムですね。
ポングのベース教室
怒涛の3時間レッスン!
その日の内に音が変わると好評!
ポングのベース教室スタート!
弾き方を鍛えて向き合いたい方、
とにかくベース弾いて遊びたい方、
理想でも悩みでもトークしまくりたい方、
どうぞ気軽にお問合せください!
ベースポムジン
シリアスにもお気楽にも何でもあり!
ひたすらベースについて語るコラム!
もっと真面目に弾きたい人にもおすすめ!
悩みすぎを解消したい人にもおすすめ!
音を変えたい人には特におすすめ!
ポングのオリジナルマガジン!
読めばベースも弾き方も変わります!
ずばりそのもの
ベースの音を太くするパック
30本入りコラム
ベースポムジン4号