手放した楽器は帰ってこない 二束三文の中古送りより現物大事に

安易に楽器を売った後悔と悔い

バッカスのフレットレスの思い出

 

自分がパッシブに目覚めるきっかけになったのが、バッカスのジャコモデル。アンチジャズベ野郎だったのを見事に敗北させた一本。

そして初めてのフレットレスでもあるという、なかなかの盛りっぷり。音楽学校時代に大活躍してくれた意味でも、記憶に残っています。

 

先日、それとほぼ同モデルが中古で出ているのを発見。懐かしいと共に湧き上がってきた想いは、

 

「あぁ、手放さなきゃ良かったなぁ・・」

 

未練ありありもったいない楽器だったと痛感。高い確率で今もバリバリ使えてたと想像。立派にヴィンテージになっていたとも思うところ。

 

良いベースだったのに売却価格は、

 

『2万円』

 

アホすぎたなぁと後悔。

 

それそのものとの再会は困難極まりない

 

中古で同モデルを発見してちょっと浸ってしまった一方、これが心底欲しいかと問われると微妙。

「もうちょい安けりゃ」とか「もっと余裕があれば」なんて考えもしますが、衝動に任せるような物でもない。

 

冷たく突き放すならば、

 

『楽器に愛着を持たない』

 

どちらかと言えば自分はこっちのタイプの人間。あのバッカスを手放した理由もそこから来ているのは間違いありません。

 

一方、だからこそ思うこともあります。

 

『良い楽器』

 

これを安易に手放すのはさすがにどうかって話だなと。

 

愛着を持たないからこそ記憶に残っている楽器は逆に貴重。実際に活躍もしてくれた一本。人生における大事なきっかけを生み出しもしてくれた楽器。

 

やっぱりあれ、

 

「あぁ・・手放さなきゃ良かった・・」

 

後悔の方が勝ってしまいます。

 

しかし、もはやそれに出会うことはほぼ不可能。同モデルではなく自分自身が実際に弾いていた個体が帰ってくることはまず有り得ない。

シリアルも控えてないし誰が所有してるかも当然不明。どうやったって再開は絶望的だと諦めるしかありません。

 

今この場で2万円か現物のどちらを取るかと問われたら、

 

『現物』

 

間違いなく後者を選択。

 

たられば話とか下らないかもしれませんが、安易な判断による失敗は刻み込んでおきたいですよね。

楽器に愛着を持たないからこそ『使える楽器』だとドライに所有しておくのも有りでした。

 

値段・スペックだけでは語れない楽器音楽の世界

 

今現在、ジラウドのメビウスJBフレットレスを所有する自分。ジャコ系のベースが欲しいならもうこれが結論でもOK。これ以上を求める必要性を感じないぐらい気に入ってます。

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じゃあこの楽器は物凄く高価なのか?所有している中でも最高スペックに位置するものなのか?並々ならぬ想いでオーダーした特別なベースなのか?

 

答えはNO。

 

出たての頃は新品で20万円以内だったかそれぐらい。中古で譲ってもらって購入金額は10万円台。スペックも実に普通。ラッカーじゃなくポリ塗装。

唯一、ニューハカランダ指板であることが豪華な点と言えそうですが、それで何十万と価格が変わるようなことはありません。頑張れば学生だって十分購入できる楽器だと思います。

 

思い出のバッカスにしても購入金額は5万円。その当時所有していた楽器の中では最安価な部類。正直、最初はナメきって買った物でした。

それがまさか、予想を遥かに超える大活躍。アンチから一転、お気に入りのベースに化けてしまった衝撃。後の糧としても十分すぎる貢献、楽器って本当に分かりません。

あの時あの際、もっと冷静に判断できてたら手放すことはなかった、思い出ある一本としても残っていたのかと考えると、ちょっと複雑な気持ちになってしまいますよね。

 

思い出補正も入ってそうですし、綺麗事かなって気がするのも正直なところ。

「超絶最高!」とまで言うほどの物ではなかったし、すでにさらに遥かに気に入った一本も所有してることを見ても、さすがに深刻なダメージなんてのはありません。

  

でも、今弾いてみたいか弾きたくないかを問われたら、

 

「弾いてみたい!」 

 

自分の成長を確認する意味でも、いつもと違う楽器に触れてみる意味でも、手元にあったら安心するし、素直に嬉しいかなって思います。

当時の発想にはなかったピッコロベースにしても良かったし、今だったらやれることやりたいことを見つけるのもたぶん容易。

 

これから例えばレッスンとかやるにしても、ガンガン使えただろう楽器。

実際に弾き込んだ証明にもなるのも間違いありませんし、実物があればそれだけ話に説得力も出ましたよね。

 

二束三文の価値で終わらす悲しさよ

 

ある意味、酷い暴言にもなってしまいそうですが、

 

『価値を生み出すのは楽器ではなく人間』

 

安価だろうが他人から見てゴミだろうが、それをどうするかどう使うかは本人次第。

目先ではなく10年先、20年先を見て楽器を選ぶのも、充実した選択をするには大切なことかもしれません。

 

あのベースを手放したことの何に一番後悔してるかって、

 

『価値も魅力も分からず先も見ず手放してしまった』

 

その未熟さがすごく情けなかったなと反省します。

  

個人的な贔屓、感情的な面から来るものもありますが、良いパッシブベース、頑丈なジャズベプレベは本当に強い。

音楽的価値がなくなることはまず無い。ずっと使えるポテンシャルを痛感させられるのが凄い。

超高級な楽器だろうが実用性皆無じゃ虚しいだけ。自身の好み、用途にも全く適さないんじゃ大した価値もないと言えます。

 

それに気付かず分からず、

 

「その二束三文で何を得るの?」

 

こんな声が楽器から聞こえてくるような終わらせ方をするのは辛い。

 

インスタントな付き合い、表面的な魅力に惹かれてすぐ飽きてと繰り返すのは悲しい。人生に影響を与える一本はそうそうあるものじゃない。

 

良い出会いがあったら大切にしていきたいですね。 

 

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