楽器の上達と覚醒
次のレベルまで100の経験値が必要
RPGなどでお約束のこれ。
『経験値が99あっても100に達しない限り強さは同じ』
意外と現実でもそんなものなのかもしれません。
「1mm進めれば良い」なんてこのブログ上でよく言っている通り、毎日ほんのちょっとでも前進してれば、人は成長できます。1の積み重ねが大事。そこに間違いはないでしょう。
問題があるとしたら、
『最後の一』
これを手に入れず諦めてしまうこと。
1を99まで積み重ねるのは素晴らしい。地道にやってきたのなら尚更ですね。それは確実に力と財産になってくれる!!
・・・かと思いきや、その『最後の一』がないとレベルアップできなかったりするから怖い。
レベル1からレベル2になった場合、その数値的に大した差はないようでも、能力値は大きく伸びることになったりもするから、侮れない。
ちょっと極端に表すとしたら、
・Lv1→Lv2
・HP10→HP300
・力5→力100
・素早さ1→素早さ200
こんなことだって有り得てしまうのが人間。
そういう意味では『最後の一』というのは、
『始まりの一』
これを手に入れることでもありそうです。
経験値を手に入れてレベルアップ。それでまた新たな何かが始まる。
大切なのはその『レベルアップ』をすること『覚醒』すること。 そんな考え方をしてみるのも面白いんじゃないかと。
実際、たった一年の経験とかでも、とんでもなく上手くなってしまう人は存在します。
「才能」の一言で済ますのは簡単ですが、 無意識にでもレベルアップの方法、覚醒の仕方を理解しているとも見れそうです。
最後の一、始まりの一が何かは読めない
「経験値の積み重ねが大事!」
「じゃあスライム倒してるだけでもいいのか?」
まぁやっぱり、現実とゲームは違いますよね。
特に音楽の世界、経験値稼ぎと能力値アップだけで何とかなるものではありません。
たとえば簡単にまとめると、
・思いっきり失敗する
・何も考えず休む
・他の楽器のことを知る
・誰かに会う
・録音するライブする
こういう実体験。その一歩があることによって、レベルアップを果たせる。
この中で一番分かりやすいきっかけになりそうのは、
『ライブ』
ただ上手いだけじゃどうにもならない世界。
能力値オール満点の人間が一人いたって、大した戦力にならない可能性だってあります。
表面的には低能力値でも、特殊能力と存在感を発揮している人間には勝てなかったりする。それこそ、いとも簡単に負けてしまったりもするから恐ろしい。
順風満帆な上達からいきなりの挫折、困難な壁にぶち当たる難しさ。まさに生きた世界、混沌の極みな領域でもあります。
その中で成功、または大失敗。それは絶対に大きな経験値、最後の一、始まりの一にもなる。そうしてレベルアップ、次の段階に進むことができるわけですね。
一方、そういった分かりやすい話ではなく、遠回りになるような行動にこそヒントが眠っていたり、大きなきっかけになったりもするから難しい。
成長から離れるイメージがあるだろう、
『休む』
非常に怠惰、軟弱に思えるこの行動に抵抗のある人も沢山いるはず。
それ故、能動的に実行できない人も多い印象があります。「止まってはいけない!」という心理と恐怖にかられてしまう人もいるでしょう。
結果、心身共にぐしゃぐしゃ、そのまま壊れてしまう、諦めて終わり。
バンドだったら、互いの顔を見るだけでも嫌になるとか、そんな状況。極論ではなく、そういうパターンも決して珍しくはない。
そうならないために、
・時には離れ忘れる
・頭をすっきりさせる
・違うことを始める
こんな行動が大事にもなったりするから、人間は面白いし、非常に難しくもある。
まぁ、そのままフェードアウト、戻ってこなくなる可能性なんてのもありますが、不幸へ一直線、人生崩壊するよりはマシかもしれません。
それもある意味では次のステップ、成長と見ることもできるでしょう。
身体的な充実と自由を得る意味でも、良いひらめきを得る意味でも、休むことは大事。そこで脳が整理されることで、レベルアップする可能性も十分あります。
とにかく、何がきっかけになるかは分かりません。
最重要、絶対に必要になる『 1 』を手に入れるため、999の積み重ねをしていると言える部分もあるんじゃないかと思います。
具体的なレベルアップ実感の方法はあるが・・
成長が分かりやすいのは『難曲』や『速いテンポ』の攻略。
超初心者であれば『一曲覚えて弾けるようにする』というのも分かりやすい。
非常に実感しやすい成長、具体的に発表もできる証明と言えますね。がむしゃらにやった分、そのリターンを得やすい意味でも、価値ある取り組みです。
しかし、それらを何かの免許や資格、高貴な身分の証明書、精神安定剤的のようにするのはどうかと思うところ。
ただ単に曲を覚えるだけ、速く弾けるだけ。それでは、求めるものや基準がどんどん音楽から離れていってしまうように感じます。
「もうこんな簡単な曲つまんねーよ!」
こうなるのは成長の証である一方、非常に未熟でもある。
自分の経験で言うならば、指は速く動き、器用にも弾けるようになった反面、音を大切にしなくなった、惰性で弾くようになってしまったなんて時期がありました。
・いくら続けても音は細いまま
・音色は機材任せで無個性
・味わいもグルーブもクソもない
そんな状況に嫌気がさし、自分を変えようと決意したから今があります。
そうなると不思議なもので、今まで退屈だった曲が凄く面白くなったりもするから、音楽は奥が深い。
簡単だと馬鹿にしていたぐらいだった曲が、急に難しく感じるようにもなったり、かなりの集中力を必要とするようになったり、まったく侮れなくなってしまうんですよね。
個人的には速弾きって好きです。
技巧を駆使するというのは爽快でもあります。
「全力ダッシュ!」
「気持ちいい~!」
「おら!どうよ!」
こういう分かりやすい姿勢はいさぎよくてスッキリする。
一方、本心での自信のなさ、不安や恐怖を隠すための逃避的な努力、免許や資格の主張のような印象が出てしまうと、ちょっとモヤるものがあるかなと。
速弾きや難曲に挑む技巧、それは分かりやすい成長の証と言えますが、自らの弱点を表面的に誤魔化すための武器にするのは、あまりよろしくない。
曲をただ覚えるだけでレベルアップ、100曲覚えて垂れ流せばいい、なんてことになってしまうのはどうかとなりますし、具体的な数値に依存するのは考え物。
まずは量あってこそなのも分かるけど、その『質の向上』に目覚めることも大事。
『速弾き+良い音』
後ろに一つ付くだけで説得力が全然違うし、凄い人はやっぱりやってますよね。意識的だろうと無意識の結果だろうと、その差は凄く大きい。
ただ単に速く動かせるのと、音楽の創造に必要だから弾くのとでは、全く違う結果になる。
ちょっと視野を変える。他の要素を取り入れる。
ミックスして高める。それで別物にもなる。
簡単な話ではありませんが、これもレベルアップの方法の一つだと考えます。
RPGからアクション、シミュレーションゲーム、考え方は何でもあり
能力値を高めているのは誰も一緒。みんなレベルアップしているもの。残酷な話、上限値も決まっているものかもしれません。
となると今度は、RPGの単純なレベル上げではなく、アクションゲーム、格闘ゲームなどのようになってくる気もするところ。
『キャラ特性』
これを理解、把握しての勝負になると考えることもできそうです。
要するに、
「そのキャラをどう使うか?」
これが問われてくると。数値上げに没頭するのではなく、実際に動かさなければならない。その操作、扱い方を身に付けないといけない。
スト2のザンギエフは波動拳なんか覚えません。昇龍拳も使えるようにはならない。かめはめ波打てるレスラーにはならないしなれない。
それはもうどのキャラも一緒。技も能力値も決まっている。
・好きなキャラは何か?
・持っている技と武器は何か?
・どんな戦い方をするのか?
そうやって視点を変えてみるのも面白い。
考え方はRPGやアクションゲームに限った話ではありません。バンドとなるとシミュレーションゲーム的なところも大きく関わってくるでしょう。
ただ単に個人の能力値を上げていくだけでは済まない世界。実に様々なことを考えなければ倒産、滅亡が待っている恐怖。
人事も経営も上手くいかない、お金が出ていく一方では辛い。何もプラスがなければゲームオーバーが待つだけ。
現実も遠からず。
経験値・レベルアップ・覚醒 どれも大切どれも必要
地道に継続するのが大切なのは言うまでもなし。せっかく努力したなら、その先も考えてみるべき、実感すべき。
関係ないような物事でも実は全て繋がっているように思う次第。
残念ながら、
「楽器が上手ければいい!」
「演奏だけ凄ければいい!」
「顔も背も服も関係ない!」
これはちょっと通用しないのが世の中。それを通すのであれば、よっぽどの実力とカリスマ性、問答無用の迫力と圧が必要。
と言うか、それも結局、全てトータルで生まれるものであるように感じますかね?
変な話、
「痩せて服を変えたら自信がついた!」
「ガリだったけど筋肉付けて変わった!」
「髪型変えてみたら何か気分が違う!」
こういうことがあっても決して不思議ではないのが人間。
「世の中、結局は見た目かよ・・」
「俺だってもっと顔が良ければ・・」
「くそ・・俺の方があいつより上手いのに・・」
なんて引け目や悩みがあったりするようなら、愚痴に逃げるよりちゃんと現実的な解決策を考えたり、ちょっとずつでも意識、価値観を変えていった方がいい。
練習、練習、猛練習の日々。手には疲労、体もカチコチ、頭もいっぱいいっぱい。常に不安、自信のない状態、自己肯定感もない。
そんな時、ずっと同じことを繰り返しているだけでいいのか?まったく楽しくもなく、上達の実感もないままでいいのか?このままだと音楽も楽器も嫌いになりそうだけどそれでいいのか?
「よし!決めた!」
「一日何もしない!」
「今日は寝よう!」
「いやゲームするか?」
こんなくだらないことが突破口になったりもするから皮肉。
後退してみたら道が開けた、視野が広がった、違う楽しさを発見できた。経験値を溜めに溜め、最後の一押しになったことは何と、レベルダウン。距離を置き、時間が経ってから気付くこともあるのが人生。
最後の一、始まりの一が演奏や練習とは限らないのが人間。あまりに曖昧な話ですが、何がきっかけになるかなんて本当に分かりません。
真に覚醒するのは10年後かもしれないし、20年後かもしれない。そもそもの経験値が少なければ、一生目覚めないのも当然必然。
経験値とレベルアップ、どちらも大切。都合の良い超覚醒、とんでもパワーアップには期待しない方がいい。
ここまで読んだ人は恐らく、相当疲れたことがある人、悩んでもきた人だと思います。真面目すぎたり、休むのが苦手だとも想像。
それか考えすぎで練習できてないか、停滞気味な傾向にあるのかなと。
そうであるならば、ここで一つ無責任な提案。何か少しでも環境を変えてみることをおすすめします。
練習内容でもいいし、服でもいい、食事でもいい、睡眠の質の向上でもいい。ライブで変なことやるなり、人間関係を一つ終わらせるでもなんでもよし。
軽くも重くも、その一手で何かが変わる。何かを『やめる』という選択肢も無駄ではない。
変わらないなら経験値が足りないか、視野が極端に狭くなってるか、自分の扱い方も方向性も間違っているかもしれません。色々なことが考えられます。
曖昧な精神論のようですが、でも本当、
『気の持ち様』
これで人間変わりますもんね。
「一つを諦めたら違う何かが目覚めた!」
こういうことだってあるのが人って存在。
命ある限り、遊ぶことも成長することもできます。
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