音痩せ対策・バッファへの興味と決断
ギタリストのお悩み相談と訪問
先日、エフェクターの実験をしてみたいと、友人が遊びに来ました。
・今のボードの繋ぎ順が正しいか知りたい
・もっと音痩せ対策をしたい
・バッファの効果を知りたい
悩みの内容は大体、こんな感じだったかなと。現状、使っているエフェクター自体に不満はない、でもクオリティアップできるなら何か導入してみたい、そんな話。
一方、冷やかし程度のノリではなく、劇的な効果を期待できるならば、迷いなく導入するだろう決意があったのも確か。
自分も色々興味があった為、ああだこうだと2時間ぐらい実験してみることに。
エフェクターのラインナップ
記憶にある限りでは、
【ギター → ワウ → チューナー → オクターバー → 歪み1 → 歪み2 → 歪み3 → フェイザー → ディレイ】
こんなボードだったはず。
本人も言ってましたが、「音痩せ対策!」みたいな意識などは、そんな無かった様子。とりあえずまぁ、好きなように組んだだけとのこと。
ハイエンドマニアやら、ハンドメイドマニアなど、そういうタイプではない友人。特殊さはほとんど無い、どれも市販で買えそうな感じの物ばかり。
【歪み1】がヴィンテージなペダルの為、現行品とは中身がちょっと違いそうでしたが、それでも定番品であることに変わりはありません。
スペックに惹かれて揃えたのではなく、目的のハッキリしたボード。それだけに、面白いことに気付いていく流れになりました。
バッファ導入への疑念
各エフェクターを個別にテストしてみた結果、バッファが通ることになるのを確認したのは、オクターバーとフェイザーとディレイ。そこはトゥルーバイパスではない為、常時バッファON。
調べてみたところ、このオクターバーの入力インピーダンスが2MΩとかなり高い為、この時点でもう、一つ安心なんじゃないかって感想。
無理にバッファを導入せずとも、特に不満がないなら、そのままでいいじゃないかと。
一方、バッファの有無で露骨に変化があったのは前述した【歪み1】。これはどうやら出力がハイインピーダンス。
アンプの入力がハイだと元気、入力がローだと音量が落ちてこもります。気になるなら、この歪み1の後段にバッファを通すのは有り。
ただ、ここで笑ってしまったのは、フェイザーとディレイの存在。本来なら対策すべきだろうと思いきや、こいつらは常時バッファONになるペダル。
【歪み1】に対する音痩せ対策が必要なはずが、勝手に出来ちゃってるのが面白い。
フェイザーとディレイ、どちらか一方をボードから外しても問題なし。一つ通すだけでも、バッファは効いていることになる状態な為、わざわざ新たに用意する必要は感じません。
さらに笑ってしまったのが、ワウペダル。「じゃあド頭にバッファ通してみるか?」と試したところ、いまいち好みではない掛かり具合になってしまうのが、何とも皮肉。
王道の位置で正解かと思いきや、期待外れな結果になってしまう事態。
そのド頭に通した音にしても、人生を変えるような劇的な効果があるかは微妙。と言うか、そんな美味しい効果は全く感じられませんでした。
そのボードのキャラクター、目的用途を満たす条件から何から、すでに完成してる印象だった次第。
バッファはすでに入ってた
あれこれ実験した結果、
「そのままでいい」
この結論に落ち着いた今回。バッファをすでに絶妙なポイントで通してたことになる友人。世の中、意外とそんなもんなんだよなって納得。
超本格的に原音重視のボードを作るなんて気もなし。理想のために総入れ替えするつもりもなし。ハイエンドエフェクターで埋め尽くそうなんて野望もなし。
にもかかわらず、不思議なぐらいに対策されているボード。実用そのもの、弄る必要性を全く感じない純粋さ、完成度が面白い。
ある意味ではつまらない、虚しい結果に終わりましたが、無駄な出費をしなくて済んだことを考えれば、収穫は大きかったこの実験。
無闇な消費行動、浪費的快感など、強い疑問を覚えるようになった、最近の自分。この結果には、想像以上の大きな意味があったんじゃないか思います。
『買い物中毒』
これを戒めるに十分すぎる結果でした。
トゥルーバイパス・原音主義への疑問
「原音とか音痩せなんか関係ねぇ!」
みたいなノリで作られていた気もする、友人のエフェクターボード。それが何だか、結果的に音痩せ対策がされていた面白さ。
痩せまくるどころかむしろ、原音重視な感じになってたようにも思える完成度。
これで本当、無意味にオールトゥルーバイパスなんてやってたら、逆にどれだけ痩せることになってしまうんでしょうね?
そもそもの話、エフェクターを積極的に使うタイプのギタリストが、オールバイパスなんて状況を作るのかってのも疑問。
バイパス方式やバッファにこだわるのも良いけれど、あまりそこに固執するのもどうなのか?
理想と全く違う音、出したい音とはかけ離れたものにしかならないんだったら、本末転倒ではないかと。
その点、BOSSなんかは、本当に無難で優秀。
トゥルーバイパスが絶対かって、そんなことはありません。切り替え時に「ボンッ!」と鳴ってしまうのも、大きな問題。
一回、爆音で盛大にやらかしたことがありますが、血の気が引きます。ポップノイズなんて可愛げな音で済めばいいいけど、運が悪いとマジで悲惨。
まぁ本当、
「音痩せもクソもなく好きなやつ繋ぐだけ」
こっちの方が音痩せせず、実用的になる可能性まであるんだから、皮肉な話。
その音痩せにしたって極論、
「エフェクターってそういうもんだよね」
これってのも一つには真実。
要は使い様。
どう美味しく料理するかが大事。
友人のボードがスペック的に優れてるのかはともかく、自分の好みと目的で埋め尽くしている姿勢は、実に正しい方向性ではないかと感じた次第。
やりたい放題、好き勝手、出したい音を出すだけ。ある意味、実にプロらしい仕様と言えるかもしれません。
劇的な魔法のような効果を期待するのか?
お金、時間、果てしない投資を続けるのか?
本当にそこに大きな意味があるのか?
まー、びみょ~ですよね。
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