ピックガードの鳴りに対する影響、実体験から語る注意点

ピックガード事件

製作者も認めた鳴りの違和感

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自分のメインベースであるジラウドのブラッククラウド。

実は購入当初にちょっとした問題があったりしました。

 

もう明らかに鳴りがおかしいんですね。新品特有の鳴り方、エージングすれば解決する問題だろうと考えていたのですが、どうも様子が違う。

 

「こんなはずない・・」

 

そう言いたくなる薄い感じの鳴りで困惑。三か月ほど弾き込んでも思ったような感じにならなかった為、ジラウドさんを訪問してチェックと調整を依頼。

 

「確かに何かおかしいね。もうちょっとこう、芯から鳴ってきてもいいはずなんだけどなぁ。」

 

こんな診断をされるほど、不思議なぐらいに鳴りが寂しかった。

 

それでも、今まで弾いてきた他社製のベースを圧倒するクオリティではあったのですが、そういう問題ではないわけです。  想像を遥かに超えてくれなければブラッククラウドの意味がない。

 

どうにも原因が分からず、かなり落ち込みました。

 

発覚、まさかの犯人

 

どうしても思ったような鳴りを得られなかった、自分のブラッククラウド。

ジラウドの福田さんも違和感の正体を突き止めようと、色々チェックしてくれました。そして、何やら勘が働いた様子の福田さん。ピックガードに対するこんな提案が。

 

「そう言えばこれ3mmだったね。新しく2mmで作り直そうか。」

 

いくら何でも苦しまぎれじゃないか?正直、疑問を持ちたくなるところでもあります。

しかし・・・試しに、ピックガードを外して弾いてみたところ、

 

「え!嘘!何で!?」

 

ま~、驚愕でした。もう、明らかに音が違うんですね。露骨なぐらいの変化。心底ビックリな眼前の事実。誰だってそんな大きな影響があるなんて考えないでしょう。

ピックガードの扱いで音の変化があること自体は認識してましたが、まさかそんな、アンプを通した音にまでハッキリとした差が出るなんて、想定するわけもありません。

 

たぶん、この話を聞いても信じる人はいないでしょう。これ言ってる自分だって、あまりに胡散臭く感じる話だと思います。

 

思い込みで済めばどんなに楽だったか

 

否定しようにもどうにもならない現実。

目の前で実際に起きてしまった事件。

 

『ピックガードが音に影響にする』

 

それが明らかになった瞬間に立ち会いました。

 

原因を具体的に考えるとしたら、まず気になったのは、

 

『分厚くキツいピックガードだった』

 

ブラッククラウドの場合、ネジ止めはせず、ネックとピックアップにはめ込むスタイルなので、かなりぎゅうぎゅうの作りだったのが要因として大きそうです。

 

かなりキツ目に設計されてる=振動までミュートしてしまう・・・

とすれば、ネックの振動をミュート、ボディの振動もミュート、PUもカチカチに固定、タイトな作りが仇になってしまったのか、明らかな違和感と出音の寂しさに繋がってしまったのかと想像。

 

十年間、弾き込んだ今、そこはもうあまり関係なくなってきてる印象もありますし、福田さんの提案通り、2mmで作り直したこともあり、以前のように神経質になる問題ではなくなっているのも事実です。

 

しかし、あんな体験をしてしまったからには、

 

「ピックガードなんか関係ないだろ?」

 

こんな風に安易には言えなくなってしまいました。

 

まぁ本当、

 

「あなたも他人事ではないですよ?」

 

と、ここであえて脅かすとしたら、プレベやジャズベ、フェンダースタイルの楽器を使用してる人であれば、一度チェックしてみるのがおすすめ。

物凄くタイトに作られていたり、ネジがめちゃくちゃキツく締められているようであれば、その影響が出てしまってる可能性があるかもしれません。

真面目な話、緩めた瞬間に「パキッ!」て音が出るぐらい締められてる楽器もフツ~にあったりします。

 

たかがネジの締め方でも実は侮れない。

少なくとも自分は楽器の奥深さの一つを知りました。 

 

エレクトリックベースだって生の弦楽器

 

「エレキに生鳴りなんか関係ない!」

「マグネットPUは弦振動しか拾わない!」

 

なんて意見もありますが、その弦振動に直接関係するのが、ネックやボディという存在。

 その主張を認めるのであれば、セミアコやフルアコも否定しなければいけません。ボディ材もシェイプもクソもないことになってしまうでしょう。

共振によるデッドポイントについて考えても説明がつかなくなりますし、どうやったって破綻している認識だと自分は思います。

 

ソリッドボディだって振動するのは間違いない事実。ボディが鳴ればPU自体が振動していることも考えられます。

指が当たったりちょっとした音でも意外と拾ったりするのがPU。そしてアンプでそれをとんでもない比率で増幅するわけですね。

 

にもかかわらず、

 

「PUは弦振動だけにしか反応しない!」

「曖昧な要素が入り込む余地などない!」

「全て同じ音にしてくれる完璧な増幅器!」

 

みたいなことにも等しい主張をするのはなかなか勇気が要りますよね。

マグネットPUなんて言ってみれば原始的、超時代遅れな代物。絶対的で万能な存在なんてことはちょっと有り得ないでしょう。何ともファジーでアナログなマイクであるはず。

 

そう考えるとやはり、ピックガードとネジの締め方一つとっても、鳴りに対する影響があることは否定できなくなってくるんじゃないかと。

ボディ鳴りに影響があれば、弦振動にも何らかの影響を及ぼす可能性があるし、その結果、PUの反応も出音も変わってくることは十分考えられる。

 

エレクトリックベース=電気信号が全て、生鳴りなど関係ないと認識するのは自由ですし、ボディ鳴りを否定するのもスタイルであれば仕方ありません。

しかし、あれもこれもオカルト扱い、宗教臭い、胡散臭い、否定ばかりが先行とか、それが目的になってしまうのは、正直つまらない。

 

楽器って本当に奥が深いです。

理解できないことが沢山あります。

科学的根拠がない!ではなく、

『科学が追い付いてない』

 

こういうところもいっぱい有ると自分は強く実感します。

ピックガードひとつとっても、こんな事件に遭遇するレベルで奥が深い。人から聞いた話ではなく、事実として経験したからこそ、否定などできません。

 

これを例えば、

 

「ピックガードごとき」

 

なんて言って放置、無視してたら、酷い目に遭ったままだったのが今回の件。

有り得ない、そんなわけない、思い込みに支配されたままだったら、要らぬ損を一生抱えながら生きていたことにもなりかねません。

 

だからこそ、声を大にしたい。

 

『ボディ鳴り』

 

これを意識、その価値に気付いていくと、またベースが面白くなっていくと。

弾き手のタッチによって音が激変、その楽しさに目覚めることで実に多くを得ることができます。

単純な話、タッチが良くなることに加え、楽器も鳴るようになれば、それだけ音も太くなっていきますし、どんどん身のある音にもなっていきますよね。

 

ボディ鳴りを実感できる楽器、そして良いタッチ。これが揃うと、ま~、めちゃくちゃ楽しくなりますよ。

エフェクターばかりを追うのとは全然違う世界が見れるようになります。

 

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