練習方法
縦振動のタッチを習得するにあたり、具体的にどんな練習をしているのか?
まずは3弦(A)の5フレット(D)を押さえ、一音一音、ひたすら地味に確認しながら弾くのがおすすめ。
自分の場合、
・いかに弦を垂直に押しこむか?
・いかに方向がブレないようにするか?
・いかに指が綺麗に抜けるようにするか?
・いかに弦が垂直に戻ってくるようにするか?
そんなことを考えながら取り組んでいます。
逆に、いちいち考えて弾くのが嫌いなのであれば、
・どうやったらもっと音が太くなるのか?
・どんな時に良い音がしてたか?
そんなことを意識するか理想をイメージしながら弾くだけでも、音は変わっていくでしょう。
何となくで済まさない
とにかく、「何となく」で済まさずに弾くのが重要な印象。
自分のタッチに向き合うような、じっくり音を育てるような、そんな感覚で取り組んでいくと良いんじゃないかと。
曲や音源に合わせて弾くなど、それももちろん基本であり、必要なことでもあります。
一方、やっつけや惰性にならないように自分の音や弾き方をしっかり認識することも大切。
そうすることによって、自分が今弾いている楽器の特性や鳴らし方なども改めて確認できますし、理解もより深まっていくはず。
注意すべきは右手だけではない
この練習をする際はやはり、左手の方にも神経を使った方が良いでしょう。
もしくは、まったく意識しなくても大丈夫な様に、しっかりと押弦できていることが重要。
たとえばの話、人差し指だけではなく他の指とも連携して小指で押さえるようにするとか、そういった押弦を身に付ければより大きな効果を期待できます。
さらにがっちりとホールドした感覚を知りたいのであれば、試しに親指で強く押弦してネックも握るようにしてみたり、それで音がどう変化するかを知るのも効果的。
普段の弾き方で弾いた場合にバズが出たり、それが神経質に気になってしまうなんてことだと、右手が粗いだけではなく左手が弱い状態も高確率で考えられます。
しっかりと押さえた際、いつもよる音が太くなる感覚があったり、バズも明らかに減ったなんて感じるのであれば、これはやはり、左手の方にも意識を向けた方が絶対に良い。
とは言え、あまり強く押さえすぎたり、ネックが反ってしまうぐらいに力を入れてしまえば、今度はピッチの方に影響が出てしまいますし、絶妙なポイントと力加減を見つけることが大切です。
ひたすら単音に向き合う
地道な練習と言うと、ゆっくりスケールを弾いたり、メトロノームに合わせたリズムトレーニングなども定番かと思います。
しかし、単音にじっくり向き合っていくということは、実は意外に少ないのではないかと想像。
・単音をしっかり鳴らせる
・確実に響かせることができる
という要素はベースの演奏において非常に重要なポイントになるはず。
にもかかわらず、それがおろそかになってしまうというのはいただけない話です。
ここを鍛えてるか鍛えてないか、それでかなりの差が生まれる可能性も考えられる。
超絶技巧を駆使した華麗なプレイで魅了するにも、
「ここぞ!」
という時に説得力のある一音が鳴らせるかどうか?
ベースのその一音の存在感と強力さを考えれば、印象はかなり変わってくるのではないかと。
全てが小綺麗で軽い音なようだと、どうしても感動は薄くなるかもしれません。
地道に確実に鍛えるしかない
楽器のクオリティの良し悪しは別にして、自分の場合、タッチを鍛えるためにパッシブベース(OPB)を専用に購入し、数時間ひたすら3弦のDを弾くなんてことをやってた時期があったりします。
根性論や精神論が嫌いとか言っておいてなんですが、けっこうな無茶もやってきたと思います。
楽器を弾くというのは結局のところ、自分の体を使って行う作業になるわけですから、どうしても地道に鍛える必要もあるのが現実。
そういう意味では、上達のための近道ばかりを教えようとする方法論には疑問が湧きますし、楽しさばかりを伝えようとするのもどうかと思う面はあります。
人間、どうしても短期的に結果を求めがちですが、それだと実は失ってしまうものも沢山あるように感じる次第。
または、短期間で身につけたが故に、短期間で忘れてしまうことも考えられる。
いざタッチを鍛えようとしても正直、なかなか結果が出てこないことも十分にありえます。
しかし、そこですぐ諦めず、じっくり地道に積み重ねていくことを自分はおすすめします。
とにかく奥が深い!先は長い!
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