読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ポングとベース

ベース楽しむ人生を

縦振動のタッチと速弾き

「縦振動のタッチ」と一言にまとめてしまうと、

限定的だったりまたは特殊な奏法の様に認識されがちな気もする。

実際、それならではのサウンドがあるのは確かだと思うし、

完璧な縦振動による凄まじく濃密な低音には憧れを感じる。

しかしそこだけを目指すのは個人的には少し違うかなと考えるところでもある。

0か100かの話で区切ってしまうのは勿体ないんじゃないかと。

そういった極端な切り替えが面白くもあるかもしれないが、

タッチを研究する事によりそのコントロールが身に着いてくると本当に楽しい。

曲中における微妙なニュアンス付けなど多彩に表現出来る様になると思う。

 

また、ずっと縦振動の練習に取り組んできて分かったのは、

速弾きに対しても大きな効果を望める事ではないかと感じる。

10年以上前の自分を思い返してみると今と全く違う事に笑ってしまう。

弦高は紙一枚入るかどうかで恐らく1mm以下、

ライトゲージの弦を好みタッチも軽くほんの触れる程度、

バズも俺の個性・アグレッシブなアタックだと悦に入る、

プリアンプでローをフルブーストが常、

フィンガーランプを取り付け指が深く入らない様にする、

テクニカル系気取りで隙あらば速く弾こうとする、

冗談や大袈裟ではなくこんな感じだった気がする。

 

そんな中で縦振動の音に出会った事と色々な体験を経てからというもの、

技巧派を目指すのなんてもういいかな無理かなとなった訳なのだが、

何故だか不思議なもので今の方が当時よりも速く弾ける様になっている。

肝心の音に関しても比べ様もないぐらいに太くなっていると思う。

楽器のサイズは大きくなってるし弦高もはるかに上がっているし、

表面的に見るとどう考えても速くなる訳がない様な気がするのだが、

まぁ本当にタッチの練習に取り組んできた事で成長したのを実感する次第。

もっと言えば怪我に悩んでいたのもかなり解消された様に思う。

低い弦高で楽しようとしてた頃の方が腱鞘炎などに苦しんでいたのだから皮肉。

 

そんな実体験から話すが縦振動習得への取り組みは本当に大きな効果がある。

弦を無理に引っ張ったり力任せにして辿り着けるものではない為、

縦振動を意識するほど非常に効率的に確実に音を出す事が可能になる。

とにかく弦を押し込んで限定的に太い音を出す事だけを目指すのではなく、

根本と基礎として弦振動とその方向を意識するだけでも変わってくると思う。

腱鞘炎や怪我に悩む人にも非常に大きな意味を望めるかもしれないし、

楽器を鳴らすのに必要な力や運動はどんなものかと考えるだけでも違うはず。

 

で、実際問題、どんな事を意識すべきか何を変えるべきなのかと言うと、

縦振動に限らず良い音の為には如何に弦から指が素早く離れるかが大事な印象。

どんなに強く押し込んだところで指がいつまでも弦に触れている様では不味い。

素早く指が抜けなければ結局は弦が元の位置に戻ろうとしてしまう為、

それだけ振幅は小さくなるし指が抜ける方向が悪ければ弦も暴れてしまう。

タイミングが悪ければただ力んで無駄に疲れるだけで効果も出てこない。

タッチスピードを得る為には脱力も大事だしもちろん指の使い方も重要。

縦振動の習得は言ってしまえば基礎の深い見直しになるとも思うので、

速弾きに対し効果があるのも当然と言えば当然の気がする。

 

無闇にただ速く動かすのではなくどうやったらもっと良い音を出せるのか、

具体的にどうしたら太い音になるのか指が速く動く様になるのか、

そういった問題と真剣に向き合う事になる訳だからやはり変わると思う。

誰かが「こうした方が良い!」とアドバイスしたところで、

人によって手の大きさも指の長さも関節の柔らかさなども違う訳である。

傾向としてこの方が理に適っているというものもあるとは思うが、

最終的には自分なりにベストな方法を探っていくしかない気がする。

縦振動への取り組みは練習内容をより充実させてくれるし、

音が太くなるという具体的な効果が出てくれば本当に楽しくなる。

そしてそれだけでなく様々な恩恵がある事に気付くと更に面白くなっていく。

 

そんな訳で今回の動画は速弾きを意識して弾いてみた。

軽く触れるぐらいのタッチと縦振動で弾く事を考えたものとで音が違うと思う。

まぁ本当に脱力出来ているかはかなり微妙なところではあるが、

とりあえず速く弾くにもタッチによる変化が起こせる事は伝わるかなと。

特に今回の様にシングルコイルでリアPUオンリーなんてセッティングの場合、

弦を押し込む事を知っているか知らないかでかなり違いが出てくるはず。

フレットレス愛好家なんかには凄く大事な要素にもなるかもしれない。

 

※ヘッドホンなど推奨。

www.youtube.com